喧騒のルーフトップバー、ティチュカを後にした私は再び夜のトンローエリアを歩き始めた。
*前回のバンコク滞在記はこちらからどうぞ!
エリアにもよるのだろうが、バンコクの夜の街の大通り沿いは存外静かなものなのだなぁ、という印象を持った。
もちろん人通りが無いとかそんな事は全くないが、通り沿いには飲食店やマッサージ店がぽつりぽつりと姿を見せる程度である。
まだ時間が早いのだろうか?それとも遅いのか?
初めてなので全く見当がつかない(ちなみにこの時まだ20時過ぎである)。
トンローというエリアには日・韓・中、そしてタイ料理の飲食店が点在しているようだし、中には旅行者にも有名なお店があるらしかったが、それらの店は大きな通り沿いではなく、ソイと呼ばれる大通りから伸びる側道沿いにある事がほとんどのようだった。
私もこのエリアに1〜2軒行ってみたい店があったのだが、このいかんともしがたい持病である「方向音痴」は夜間になるとさらに威力を増す。
という事で駅までの道にあった小さな屋台街を覗く程度に留めることとした。
その屋台街の一軒にはマンゴーがたくさん並べられており、ずっと食べてみたかったマンゴーと餅米のデザートである「カオニャオマムアン」が食べられるようだった。
「よし!」と思い、店主である女性に「カオニャオマムアンを…」ともじもじと歯切れ悪く注文する。
すると、笑顔を見せてくれながら「サイズは?」と訊いてくれた。
ふと見ると、そこにはS・M・Lという文字とそれぞれの料金が表示してある張り紙があった。
もちろん1人なのでSで充分だろう。
「S、ONE」と人差し指を立てながら注文。
「ここで食べる?」と訊かれたので頷く。
すると、屋台のすぐ横にイートインスペースが設えてあり、その席に案内してくれた。
しばらくぼんやりしながらカオニャオマムアンの到着を待つ。
「やっぱり、こういうのがいいな」と思いながら。
思えば、ひとり旅の時はいつもこうしてひっそりと過ごしているのである。
美味しいものやお酒、見た事がない風景、綺麗なもの。
それらを1人でひっそりと味わうのが好きなのだ(誰かと一緒の時は賑やかに楽しむのも良い)。
やがて運ばれて来たカオニャオマムアン。
笑顔で「コップンカー」と言い、念願のその一皿に挑む。
…挑む?
そう、Sサイズでも結構な量だったのである。
マンゴーはおそらく1個半は使われているはずだし、甘いココナッツミルク(コンデンスミルク?)がかけられた餅米もたっぷりと盛られていた。
しかし、やはりマンゴーはとろける甘さだし、餅米も柔らかくて美味しい。
夢中になってマンゴー→餅米→マンゴー&餅米…と食べ進めるものの、やはり餅米だけを余らせてしまった…。
店主さんに「残しちゃってごめんなさい」と言おうとしたが、彼女はどこかに行ってしまっていて言えなかった。
という事で、屋台街をうろうろしていた猫ちゃんに「お姉さんにごめんって言っといてね」と伝言を託して席を立つ(伝えて…くれてるわけないか)。
さぁ、BTSのトンロー駅への階段はすぐそこである。
美味しいマンゴーで元気になった私は力強く階段を上った。
↑バイバイ、トンロー。
次回はもっと散策したい街である。また来るぜい。
トンローからアーリーまでは結構遠いらしく、数えてみたら何と11駅分もあった(ただ、駅と駅の間隔は短め)。
この日は朝早く起きてからずっと移動していたのでさすがにそろそろ限界である。
車内も先ほど同様寒かったが、早く帰りたい一心でアーリー駅まで乗り切った。
駅からホテルに向かう途中にある屋台街(こちらも小規模)は、先ほど夕方に見たものとは違い、食べ物の屋台に変わっている。
屋台のそばにイートインスペースが用意されている所もあり(道沿いのほんの小さいスペースだが)、何やら美味しそうなものを食べている人々の姿が見えた。
そんな屋台街(と言うより屋台ストリート)を過ぎ、しばらく歩くとセブンイレブンがあったので滞在中に必要なものを買うために入る。
タイのセブンイレブンにはいろいろな楽しいものが売られているらしい、という事は旅に出る前に予習していたのだ。
↑予習はこの動画にて!
楽しくてわかりやすい動画なので超おすすめ。
タイのセブンイレブンには数回分試せる少量のコスメやスキンケアが種類豊富に売られているという。
ホテルから最も近いセブンイレブンはそんなに大きな店舗ではないが、それでも↓こんなにたくさんの種類のコスメ類が売られており、コスメ好きな私はしばらくその場から離れられなかったほどである。
とりあえず今すぐ必要な洗顔フォームやトリートメントを買い、ほくほくしながらホテルへと戻った。
しかし、部屋にはまだ帰らない。
チェックインの時に貰ったウェルカムドリンクチケットをありがたく使わせて頂こうと、2階のバー「LONG PLAY」へと向かった。
ドアを開け、店員さんにチケットを渡すと「OK」と言って「お好きな席にどうぞ」と店内に促してくれたので、奥の方にあるテーブルに座り、そこで待っているとカクテルを持って来てくれた。
ライブ演奏も楽しめるバーであるらしく、しばらくすると女性シンガーの素敵な歌声を楽しむ事まで出来た。
お酒もやっぱりこうしてゆっくりと味わう方がいいな。
美味しいカクテルと二曲分の音楽を愉しみ、バーを後にした。
さぁ、翌朝も早い。
シャワーを浴びてとっとと寝ないと…。