本当はもっとじっくり夜景を眺め、いろんな事を考えたかった(もしくは、高校生の自分に戻って友達と夜景を見ながらいつまでもお喋りをしていた頃に戻りたくなった。図書館という場所にやたらノスタルジックな気持ちにさせられてしまったようだ)が、さらに貪欲に高雄の夜景を求めて行こう、と高雄市立図書館を出た。


*前回の台湾滞在記はこちらからどうぞ!


図書館に面した新光路を渡り(通りの中ほどにある緑道には星光園道という素敵な名前が付いていた)、LRT高雄展覧館駅へと向かう。

その際、先ほど図書館の屋上(New Bay Garden)からも間近に見えた(実際真向かいにある)高雄85大樓の前を通るが、「いったいどうしてこんな事に?」と思うほど人気がなく、暗かった。


LRT高雄展覧館駅に着くと、すぐにLRTがやって来た。


↑「愛河之心(Heart of Love River)」駅とは!

何とロマンチックな駅名なのだろう。

実際にはどんな所か行った事がないからわからないが、KMRT紅線凹子底駅(という駅名も気になる)と接続しているらしい。


2つ目の光榮碼頭駅で降り、何だか賑やかな様子だったのでそちらへと行ってみる。

すると高雄港があり、昼間に行った高雄流行音楽中心が見えた。




賑やかだった理由は高雄流行音楽中心にてライブが開催されていたからだった。

うん、やっぱりそれでこそポップミュージックセンターだよな。


さて、今からライブに参戦しに…だと楽しいが、残念ながらそんな予定はないので港を離れて愛河へと向かう。

海邊路というそのものずばりな名前の通りから、五福三路を渡って河東路という愛河沿いの道へと入った。


↑さすが高雄!

高雄黒熊ちゃんがあらゆる所でお出迎えしてくれる。

って言うか、そのポーズは何?


そこから河沿いに歩く事数分で「愛之船」乗り場へとやって来た。

今から愛之船でさらに高雄の夜景を愉しもう、という目論見なのである。


チケット売り場でチケット(150元)を購入し、乗船場所にてただいま出航中の船の帰りを待つ。


↑一定数以上に満たないと出航しない事もあるという愛之船。

今回はほぼ満席に近い乗船率で無事出航!

ちなみに、愛之船の他にゴンドラタイプもある。

次回はそっちに乗ってみよう。


ようやく船が着き、乗っていた人々と入れ替わりに乗り込む。

平日だというのに驚くほどの乗船率であるが、何とか空いてる席を探して座る(隣にいらっしゃったのは日本人のご夫婦だった)。


ところで「愛之船」という若干気恥ずかしいネーミングのこの船だが、それらしくムード満点…という事は全くない。


もちろん美しい夜景を眺めながらのクルーズはそれなりに素敵ではあるが、乗船中ずっとガイドさんがわりと大音量のマイクで説明し続けてくれるのである(ちなみに台湾華語オンリーなので意味はほぼわからない)。

ちなみに客層もファミリー層を含めたいわゆる一般的な観光客と言った感じで、「ロマンティックな何か」を求めてやって来た…という人々ではない事を付け加えておく。


なので、よもやこの船で愛の告白やプロポーズを考えている方がいらっしゃったなら(いないと思うけど)全力で引き止めたいと思う(余計なお世話?)。


とは言え、船から眺めるライトアップされた橋や河沿いの風景はやはり素敵だ。

そこに新たな名所・高雄流行音楽中心が加わり、さらに見応えが増したと思う。



20分程度の乗船時間だが、船に乗りながら感じる夜風は気持ち良く、美しい夜景を堪能できて満足だった。


*以前乗ったのは1月だったが、その時は夜風が身に応えた。

昼間は暑いぐらいの1月の高雄だけど、夜の水辺はそれなりに寒いので羽織るもの必須。


↑ちなみに「ロマンティックな何か」は河沿いに点在するお洒落なカフェやバーで過ごす方が感じられると思う。


とにもかくにも、楽しいクルーズと一生懸命説明してくださったガイドさんに謝謝!



さて、ここからどうしよう…と思ったが(愛之船乗り場からKMRTやLRTの駅に向かうにはどこもわりと距離があるのだ)、KMRT鹽埕埔駅から美麗島駅に戻る事にした。


鹽埕エリアでは大好物の「アレ」を食べる事にしよう。

その思い付きに心が浮き立つも、そこにはある大問題が横たわっていたのである。


それは…「方向音痴、夜間だと7割増す」問題だ。


昼間ならまだ何とか目的地がある方向に向かえても、夜になって暗くなるとそこがどこだかわからなくなり(目印となるものが見えなくなるため)、同じ道を行ったり来たり、右往左往してしまう。


*台南の円環を行ったり来たりしたのも夜だった。



昼間通った樺達奶茶總店や高雄シャトー・デ・シンホテルの前を再び通るが、今地図で確認すると何で愛河からそんな所まで出てしまったのか自分でもよくわからない…。



しかし、めちゃくちゃ行ったり来たりした挙句、何とか七賢三路まで出て目的地の高雄婆婆冰に辿り着く事が出来た。


そう、大好物の「アレ」とはかき氷なのである。


↑夜も大人気!高雄・鹽埕エリアの名店である高雄婆婆冰(創始店)。


さてさて、どれにしようかな…と注文票とにらめっこ。

こちらのお店はメニューが豊富で、台湾ならではの伝統的なスイーツやドリンク類もあるが、やはりメインはフルーツを使ったかき氷だろう。

10月の夜ではあるがかき氷も全く寒そうに感じず、むしろ食べたい!と思うような気温だったので、遠慮なく(?)かき氷に挑む事にした。


という事で選んだのは「新鮮水果冰(90元)+布丁(15元)」!


↑「加布丁=プリントッピング」してみた!


氷を雪花冰に変更したり、練乳をプラスする事も出来るが、今回はあっさりとフルーツそのものの甘さを味わう事に(とか言いつつプリンはトッピングする)。


台湾と言えばマンゴーが有名だし、私ももちろん大好きだが、マンゴーの旬ではない今の時期なら季節のフルーツを盛り合わせたこちらがやっぱり正解なのではないだろうか。


スイカ・パパイヤ・メロン・バナナ…色とりどりのフルーツを味わいながら、今台湾にいられるという幸せを噛み締めた。