チョコレートが大・大・大好きな私。


現在もゆるゆると食事制限を続けてはおりますが、チョコだけは絶対にやめられません…。

さすがに、以前のようにアーモンド入りチョコ一箱一気食いや、ロッテガーナチョコレート(が好きなのさ)一枚食いはやめましたが、カカオ度数の高いチョコレートを一日5切れ(?粒?)食べる事を許しています。


*「サク山チョコ次郎」なるお菓子もスーパーやドラッグストアで見かける度につい手に取りそうになりますが、「あれは私のおやつじゃない」と言い聞かせている…。


という事で、以前のように「駄菓子系チョコ」ではなくカカオ含有量の高い高品質なチョコが気になっている私です。

それらのチョコは一粒食べただけでも満足感があるので私の中の「チョコ欲」を大いに満たしてくれます。


ところで、台湾でカカオが獲れる事はご存知でしょうか?


先日、あべのハルカス近鉄本店にある神農生活で開催された「フーワンチョコレート(福灣功克力) 台湾素材&カカオのチョコレートテースティング」というセミナーに参加し、そんな台湾産カカオを使って作られたMITチョコレートについて学んで来ました。



台湾では南部・屏東にて健康に害があると言われる檳榔に変わる農産物の1つとしてカカオが植えられるようになりました。

そのカカオを使ってチョコレートが作られるようになったのです。


しかし、カカオを育ててチョコレートを製造する事は簡単な事ではありません。

まず、カカオは栽培から収穫まで最低5年間という年月がかかり、収穫したところでチョコレートに加工するノウハウを持った企業がほとんど無かったといいます。

それではせっかくカカオを育てても全く意味がありません。


そこでカカオの研究を始め、チョコレートの製造を始めたのがフーワンチョコレートの創業者である許 華仁(ウォーレン・シュー)さんです。


一般的には安価な菓子として広まっているチョコレートを美味な嗜好品としての価値を高め、フーワンチョコレートで使われるカカオを栽培する農家へ潤沢に利益を受け取れるように契約し、持続可能なチョコレートビジネスモデルを模索し続けている、との事でした。


また、ローカル食材(台湾茶葉・ライチ・馬告・桜海老など)を積極的に使い、屏東というエリアの文化的なアイデンティティを根付かせる事にも尽力しています。


近年、巷では「Bean to Bar」と言ってカカオ豆の調達からチョコレートバーになるまで一貫して製造を行う事がチョコ界(?)でのトレンドであるようです。

しかし、福灣功克力のチョコレートは「Tree to Bar」。

カカオの木から育ててチョコレートバーになるまで、なのです。


そんなフーワンチョコレートの取り組みについてのお話をチョコレートソムリエであるさつたにかなこさんから伺いながら、いよいよチョコレートのテイスティングが始まりました!この時を待ってた!



まず、最初に出されたのはドリンクです。



それは、フーワンチョコレートで作られた「可可鮮果蜜」というカカオの実で作られたシロップを炭酸水で割ったものでした。

甘くてどことなくコーラに似た味わいのドリンクです。


このシロップは希釈してドリンクとして楽しむ事を推奨されていますが、豆花にかけても美味しいと思います、との事でした。


そして、いよいよフーワンチョコレートの「おチョコレート様」をさつたにさんの説明と共に1つずつ味わっていきます。



試食したのは…


・台湾1号(台湾カカオ62%)

高カカオのチョコレートは苦味が強く食べにくい…という印象がありますが、こちらはまろやかで良い意味で軽やか。

甘みが程よくてとても美味しいです。


・台湾1号(台湾カカオ85%)

こちらはさらにカカオ濃度の高いものですが、口に入れた時に驚いたほど意外なぐらい酸味が爽やかです。

この爽やかなカカオの味をいつまでも味わっていたかった…。


・鉄観音茶アーモンド

鉄観音茶の風味とカカオ、アーモンドが三位一体となり、大好きなアーモンドチョコが超ランクアップ!

お茶味のチョコ、と言えば抹茶チョコぐらいしか食べた事がありませんでしたが、ふわりと感じる茶の風味は確かに大好きな台湾茶の豊かな香りです。


・紅玉茶マカダミア

同じ台湾カカオ62%のチョコレートがコーティングされていると聞いても信じられないぐらい、先ほどの鉄観音茶のものと印象が変わりました。

甘みすら感じる紅玉茶の風味がマカダミアによく合います。


・炭焙烏龍茶

どっしりとした重厚な烏龍茶の風味がたまりません!

これまた飲み込むのが嫌になるほど、ずっとこの風味を味わっていたくなる味でした。


・馬告(マーガオ)

台湾好きさんにはお馴染みの馬告。

レモングラスのように爽やかな風味を持つ、原住民料理に使われるスパイスです。

これはチョコレートに合わないわけがない!


・サクラエビ

これが一番気になってた!のサクラエビチョコ。

サクラエビは屏東の名産品です。

サクラエビ、チョコレート、そしてアーモンドの組み合わせは甘じょっぱい味好きの私にとって至福の味。

板チョコ状になっていますが、こんなの100枚だって食えるっての!


チョコ好きな私は試食の間中ずっと幸せでした。

どのチョコレートも嫌な風味や過剰な甘みはなく、素直にカカオの美味しさが伝わって来ます。

ただ、一番食べてみたかった「台湾ローズ&ライチ」と「台湾紅烏龍茶」のチョコレートが試食の中にはなく、「ローズ&ライチ」の方は売り場からも姿を消していてショックでした…。


↑現在神農生活にてポップアップショップ開催中。

あと、梅田の阪急百貨店のバレンタインチョコレート博覧会でも取り扱っているようです。

だから「ローズ&ライチ」はもしかしたら阪急の方にあるかも?とさつたにさん。

今週末に行ってみるか…。



*9階・阪急うめだギャラリーの「〜カカオと旅する〜カカオワールド」内に今回のセミナーの講師・さつたにかなこさんが代表を務めてらっしゃる「トモエサヴール」のコーナーが。

そちらでフーワンチョコレートのチョコに出会う事が出来るようです。


ところで、私がこのフーワンチョコレートを知ったのは今回が初めてではなく、数年前の事です。


フーワンチョコレートは屏東に「福灣荘園」という自社が経営する宿泊施設(兼レストラン)を持っていて、その宿泊施設がめちゃくちゃ素敵なんだそう。

その事を池澤春菜さんの著書で知った私は、密かに「次の台湾旅行ではそこに泊まろう」と決意し、福灣荘園について調べていたのでした。



しかし、福灣荘園のサイトを見ても予約方法・その他諸々がわかりにくく…。

そうこうしているうちにコロナ禍に入り、結局行けずに今に至っています。


今回のセミナー中に福灣荘園の話も出たので、後からその話をさつたにさんにしてみると「すごく素敵なのでぜひ行ってみて欲しいです!今度オーナーさんに日本からも予約をしやすいようにして欲しいって伝えますね!」と仰ってくださったのでした。


ありがとうございます!行ける日を気長に待つ事にしますね。


コロナ禍前に台湾を旅した時にはすでに台北のMIT雑貨店などに置かれ始めていたフーワンチョコレートでしたが、その時は「買おうかな…どうしようかな…。えっ!このチョコ1枚250元もするの!?」と思って買わなかったのでした(私のアホ〜!)。


↑私が見たのは永康街の来好にて。

同セミナーに出席されていた方の情報によると、桃園国際空港や台北101にもショップがあるのだとか。


いや、1枚ぐらいは買おうかな…とさすがに思ったのですが、種類が多くてどれにすれば良いか激しく迷ってしまってやめた…というのが真実でしょうか。


と言うわけで、今回のセミナーがあるという告知をSNSで見るや否や参加を申し込んだ、というわけです。


結果、参加してみて本当に良かった!


福灣功克力の創業者である許さんは「チョコレートは嗜好品。同じ嗜好品のワインには一本100万円を超える価値のものがあり、それを世間も認めている。しかし、チョコレートにそんなものは無い。一枚100万円の価値を認められるチョコレートをいつか作りたい」と仰られているのだそうです。


かつて、何も知らなかった私は板チョコ一枚が250元(当時のレートでも¥1000近かった)する事に驚いて買いませんでしたが、実際に説明を受けながら味わってみると、その値段に値する上質なものだったのです。


日本で買う場合は一枚¥1000どころか¥2000近くしますが、それでもやはり一度は食べてみて欲しいチョコレートです。

台湾に行かれた時に出会ったら、思い切って一枚買って味わってみてください。


その味を通して、より深く台湾を知る事が出来るはずです。