夏と言えば怪談?
怖~い話が苦手な人はここで閉じてくださいね~。

昨年の夏にも書いたお話。
‘軽~い’パターンです。

京都に車のスピードを競う、山中越(やまなかごえ)という山道があります。
今はたぶん規制が入っていると思うんですが、昔は週末や夜中になると、走り屋の車がすごい音を立てて競争していました。

だからスピードを出し過ぎてカーブを曲がりきれなくてガードレールに突っ込む車や、普通の車が巻き込まれて事故になることが。

何年前か忘れましたが、昼間にその山中越を走っている時、前から緑のスポーツカーが走ってきたんです。でもその車は前が潰れてグシャグシャ。

「よくあんなグシャグシャのまま、走ってるな~」

と思いながら、次のカーブを曲がったところに……。

その緑のスポーツカーが山肌にぶつかって、グシャグシャになってボンネットから煙を上げて止まっていました。


運転していた方は、亡くなっていました。
……わかりますか?


私が見たグシャグシャのスポーツカー、運転手は自分が死んだことに気づかず、そのまま運転していたんです。

私が見る霊は、こういうパターンが多いです。自分が死んだことに気づいていない霊ですね。
この時も、見たのは私だけ。一緒に乗っていた友人に、見た瞬間に、

「うわっ、あの車、グシャグシャやん!!」

と叫んだけど、友人は「???」
でもすぐにカーブでぶつかっている車を見たので、

「あんたの方が怖いわ」

と言われたオチがあります(笑)


軽~い怪談話、いかがでしたでしょ~か。
こういうお話が好きな人は、いつでも聞いてください



illustrated byAkihisaSawada