「東大、京大で一番読まれている本」と、新聞で紹介されていたので読んでみました。1983年に発刊で、発売当初17万部売れたベストセラーなんでですが、何と2008年に100万部を突破したという、変わり種の本だそうです。

思考の整理学 (ちくま文庫)/外山 滋比古

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学歴社会と言われるようになって久しいですが、「知識」をたくさん得ることで「考える」ことをやめている人間が増えていることを著者は指摘されていました。

知識がいくらあっても、その知識を実際にどうやって使うかを考える力がなければ物事は動かないということですね。本の中には『見つめる鍋は煮えない』ということわざで表していました。

あと私の心に響いたのは、「現代人は活字を重視するあまり、声を軽視している」という部分。特に人とのコミュニケーションには「メール」より「対話」ということですね。

たくさんの本を出されている著者なんですが、教育者ということもありとてもわかりやすく書いてありました。この本を若い世代が読んでいるということに嬉しくなった私です。


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