母を見ていたら…
「どうして、認知になんてなっちゃったの？ならかったら、ずっと一緒に住めるのに！」と泣きついてしまった。
「なりたくて、なったわけじゃないのよ…」と、母も泣いた。
もちろん、なりたくてなった訳じゃない。
分かってる。
分かってるよ。
１人で、考えている。
私は、母を見捨てるみたいで後味が悪いのだけど。
それ以上に、７年もあったのに何もしてあげられていなかったんじゃないかと思えるんだ。
相方は、充分に面倒見てたぞ！と言うけれど…。
それは、一緒に住んでれば当たり前とされる食事の用意や身の回りの事で…。
当たり前以上の事を、してあげなかった事を言いたいんだ。
もっと、笑顔を向けても良かったんじゃないか…。
息子が、小さい頃…息子の為と読んだ絵本。
息子は、覚えていない。
あんなに喜んだのに。
あれは、息子の為ではなく私の為だった。
母との生活、母の為と暮らしてきたけど…
もしかしたら、私の為だったのかな…。
だって、母は覚えていないんだもの。
数年間に行った旅行もランチもディナーも。
母が、昔みたいに皆で住みたいと言う。
亡くなった父と。
東京へ嫁いだ妹と。
私と。
母が、１番充実して幸せだった頃なんだろう。
何が良いか…わからない。