ホスピス 15 | 「これでもか!」に「負けるもんか!!」

「これでもか!」に「負けるもんか!!」

これでもか!これでもか!と私の身の回りに起こる出来事。大変なことや辛いことばっかりだけど、おかげで色々な経験をしました。せっかくなので記録に残しておきます。

夫と息子 そして市内に住んでいる叔母夫婦の到着を待っている間に私と母は父と十分にお別れをしたし 到着した4人も もう 覚悟が出来ていたので 12時前には先生を呼んでいただくためのナースコールをしました。



ナースコールが思っていたより ずいぶん速かったらしく 看護師さんに 「もう、よろしいのですか?」と 少し驚いた声で聞かれましたが 私たちは十分でしたので 先生を呼んでいただきました。




すぐに先生は来てくださいましたが 呼吸が止まってから時間が経っているので 形式的に脈だけ(瞳孔も見たかな?)確認して ご自分の腕時計を見ました。




「午前0時3分 ご臨終です。」




先生の静かな声。



母と叔母がすすり泣く音だけの静かな部屋 。



こうして父は79年の人生を静かに終えました。






私が こんなふうに父の最期の状況を観察して書き起こせるのは 私がどこかで冷静でいなければならない立場だったからだと思います。



ドラマだったら 一人娘は 父親が息を引き取ったら 父の亡骸にすがりついて泣いて CMに入り 次はお葬式のシーンだったりするわけですが 現実は お葬式に辿り着くまでに どれだけの手続きやら準備やら やらなければいけないことがあるか・・・。



私は どっぷりと悲しみに浸ってなんかいられなかったのです!



父が居なくなった今 頼れるのは自分だけ。



まず ホスピスの事務所で葬儀屋さんを紹介してもらわなくてはなりません。



何かねぇ 、葬儀屋さんは何件か見積もりを取って・・・なんていうことを聞きますけどねぇ 実際は なかなか そんなこと出来ませんわ。



何しろ すぐに遺体を搬送してもらわなくちゃならないわけですから どこかしらの葬儀屋さんに頼むわけで、そうすると そのまま その葬儀屋さんに というパターンが多いんじゃないでしょうかね。



ウチが頼んだ葬儀屋さんは 最後まで良くしてくださったので あの葬儀屋さんで良かったと思いますけどね。




と まぁ 葬儀屋さん云々は 普通に病院で亡くなっても同じだと思うので ここまでにしますね。







あ、そういえば どうやら 私は その葬儀屋さんにスカウトされるところだったようです(笑)。



父のことが一通り終わった後 その社長さんから食事に誘われたんですが 母から どうやら そういう話らしいということを聞き 母に食事を含めてお断りしてもらいました。



いや すばらしいお仕事だと思いますけどね 何しろ お通夜とかは もちろん夜なので 私は無理なのでね。



それに失敗は許されないお仕事・・・おっちょこちょいの私には 到底ムリムリムリ!