「1日単位で・・・」と 言われた頃でしょうか むくみが出てきて 水分の点滴もやめることになりました。
父の腕から点滴の針が抜かれました。
口から何も飲み込めなくなって1ヶ月あまり 父はこの点滴の栄養だけで生きて来たのに・・・。
と 言ったら 先生は
「点滴と言っても これは ポカリスエットを薄めたぐらいのものですからねぇ。」 と。
「えー!? それだけで1ヶ月以上 生きていられるんですか!?」
人間は寝たきりの状態なら水分さえあれば いつまでも生きていられるんだそうです!
もちろん 他に病気もなく 起き上がったり 手や足も動かさない 目も開けないという状態 つまり エネルギー消費を最低限にすれば ということだそうですよ。
父が今まで その点滴だけで 話したり 手足を動かすことができていたのは父の生命力だそうです。
父は その後 飲まず食わずの状態で 数日間 生きていました。
あの戦争(第二次世界大戦ですよ)で 雨のように降ってくる焼夷弾から逃げ延び 渦を巻いて追いかけてくる戦火を逃れ 戦後の食糧難も乗り切り そして 高度成長期の企業戦士として走り続けた 昭和一ケタ生まれの底力を見たような気がします。