先週の金曜日は早くも息子の今月の膀胱ろうの管交換日だった。
早すぎるよね
そういえば、前回の管交換日のこと。
あの日は前日から準備万端整え、当日も何から何までスムーズに進み、管交換時の息子の痛みも許容内だったし、出血も少なく、初めて元気に病院を出て、お昼用にマックを買って、ご機嫌で帰って来た
こんなことは息子が膀胱ろうになってから初めてのこと
いろんなことがスムーズに進み、息子の機嫌も良く、私も元気
「今日はサクサク終わってよかったね~。 こんなに早く帰って来れたの初めてだね~」
「うん 今日は楽だったよ~。 朝抜いたからお腹空いたけど、テキサスバーガーも買えたし、良かったよ~
」
「じゃ、早くベッドに戻ろうね」
管交換の日は、いつも疲れ果て、眉間にしわ寄せ、ケンカ腰で部屋に入る我々がこの日、初めて笑顔で部屋に入った。
あぁ、管交換日の我々にこんな穏やかな日がやって来ようとは・・・感涙
しかし、フンフンフ~ンと鼻歌混じりでベッドに近いた我々の目に飛び込んで来た物は
息子のベッドの上、その日の朝、私が時間を見ながら必死に交換しておいた洗い立てのシーツの上にあったものは
それは、まさかの
黒猫さくらの
ゲボ
(お食事中の方、失礼)
「ギャ~~~~~~~~~」 叫ぶ息子
「何で~~~ 」呆然とする私。
我が家の黒猫はキャットフードを早食いしたり、多めに食べたりすると吐くことはあるけど、でも、今まではすべて部屋だったり、廊下だったり、とにかくフローリングの上だったのだ。
今まで、息子のベッドの上で・・・なんてことは一度もなかった。
それなのに、あぁ、それなのに、何故!? 我々が膀胱ろうの管交換の日にこんなに笑顔で帰ってこれた記念すべき日に、何故、ベッドの上でゲボをする
黒猫さくらよ、何故
猫を責めたところで、本人はもうすっかりゲボのことは忘れているだろう。
この後、我々の顔からは笑顔が一切消え、私は脱力しながら、朝忙しい中替えた洗い立てのシーツをはがし、息子は眉間にシワ寄せ、私が汚れたシーツをベッドの他のところにつけて余計に汚さないかをシーツ交換が終わるまで目を離さなかった。
そして、息子がベッドに戻ったのは、いつもの交換日の時よりも遅くなり、テキサスバーガーは冷え切っていた。(電子レンジで温めたけどさ)
こうして、我々に手が届きそうだったささやかな幸せは脆くも消え去ったのだった