ギランバレー症候群 19 | 「これでもか!」に「負けるもんか!!」

「これでもか!」に「負けるもんか!!」

これでもか!これでもか!と私の身の回りに起こる出来事。大変なことや辛いことばっかりだけど、おかげで色々な経験をしました。せっかくなので記録に残しておきます。

息子がICUに入って一週間くらいした頃、私は病院の会計から呼び出された。




「治療費が100万円を超えています。」




息子が受けていた主な治療はガンマグロブリンという血液製剤の大量投与と全身の血液を濾過する血漿交換。




治療費が高そうだなぁと思ってはいたけど、入院して10日も経たないうちにそんな金額になっていたとは・・・。




「現金でお支払いになられても、後から健康保険の方から戻ってきますけど、先に限度額認定というものを受けておいた方がいいと思います。」




どんなに高くても息子の命には代えられないので、現金で払えと言われれば何とかして払わなきゃならないと思っていたのに、その認定手続きをしておけば、治療費は月に8万円(だったかな?)以上は払わなくて済むという有り難い制度を教えていただき、早速、手続きをして来た。




もちろん、これは純粋に治療費に対してのみなので、その他の借りている病衣とかオムツ代とかの金額が加算されるから実際の請求は10万を超えたけど、ICUは部屋代が無かったのでICUにいた1ヶ月半は入院費のことはあまり気にせずにいられた。




ICUでの一ヵ月半の治療で息子は首から上は動くようになった。




顔の筋肉も少し動くようになり、少しずつ意思表示も出来るようになっていた。




ただ、一通りの治療が終わっても体は手も足も一切動かず、私は医師に呼ばれた。












「息子さんの手はひじから先、足は膝から下は諦めてください。今後、動くようにはなりません。 このまま寝たきりか、よくなっても歩くことは出来ず、車椅子で生活することになります。」








どうして!? どうしてこんなことに!? 何で!?


息子が何か悪いことした!?


私が何か悪いことした!?


どうして、こんな酷いことが起きるの!?


世の中には人に迷惑をいっぱいかけたり、人を殺しても平気な顔をしているような人間がたくさんいるのに、そいつらが元気に動けて、どうして真面目に生きてきた私たちがこんな目に遭うの!?






私は車で病院に通っていた。

ある日、病院に行く途中で暴走族と思われる一群が私の前を我が物顔に道いっぱいに広がって走っていた。

私は彼らをなぎ倒したい衝動にかられた。





人としてどうよ?」という人間に私はなってしまっていた。