二回目のギランバレー症候群 5 | 「これでもか!」に「負けるもんか!!」

「これでもか!」に「負けるもんか!!」

これでもか!これでもか!と私の身の回りに起こる出来事。大変なことや辛いことばっかりだけど、おかげで色々な経験をしました。せっかくなので記録に残しておきます。

「だから、ギランバレーだってば!」 的なことを何回も医師に訴えたのだけれど、「でも、検査結果が出るまでは治療は出来ない。」 的なことを何回も言われ、結局、息子は病名を特定できないまま入院することになった。




その際、医師から、いくら(←値段ね)の病室にするか聞かれた。




この病院じゃ、そんなことも医者が患者に聞くんだ!と少々びっくり目 他の病院もそうなのかな?




いや、今までそんなこと医者に聞かれたことないなぁ・・・汗




先生が言うには、今、病棟が混んでいるので、空いてるのは1万円か1万5千円の個室か、お金のかからない0円の大部屋。




1日1万円の部屋としても、もし、ギランバレーだったら、いや、絶対にギランバレーだから、そうだとしたら、どう考えても長期入院になる。




1万円×31日・・・1ヶ月で退院は難しいだろう、そうなると・・・えっ・・




「お、お母さん! 俺、0円の部屋でいいから! 大丈夫だから!」




「そ、そう? 悪いけど、そうしてくれる?」




そんなわけで息子は差額ベッド代0円の大部屋に入院することに決まった。






もちろん、入院の支度などしていなかったので、レンタルの病衣を借りる段取りをし(これはさすがに先生ではなく、看護師さんがしてくれた)、着替えさせようと看護師さん3人がかりでセーターやらジーパンやらを脱がせてくれたのだけれど、下着代わりに着ていたTシャツは汗でびっしょりになって体にピッタリと張り付いていて、どうしてもそれを脱がせることが出来なかった。




体から力が抜けてぐったりしている人間は重い!手を持ち上げてもすぐにバタッと落ちてしまう。




 

特に息子は背も高いし、当時は柔道もやっていたので筋肉もしっかり着いてたし、その上、普通に太ってもいたので、つまりは、ガッシリとした巨体だった。




その結構な巨体がまるで丸太のように横たわっていて、汗で張り付いたTシャツはどうにも脱がせられず、看護師さんは申し訳なさそうにハサミで切ってもいいかと聞いてきた。




私も息子も「どーぞ!どーぞ!切っちゃってください。」とあっさり承諾したのだけれど、看護師さんはそれでも申し訳なさそうに「お気に入りのTシャツじゃないの?ごめんなさいね。本当にごめんなさいね。」と謝りながらTシャツの真ん中を胸に向かって切り始めた。




この時の私はまだまだ、危機感がなくて、おぉ~、テレビドラマの救命救急でよくあるシーンだぁ!なんてお気楽に眺めていた。




その後、そのTシャツは他の服と一緒にきれいに畳まれてビニールに入れて返してくれた。




何年も着古した安物のただの綿シャツだったから捨ててくれてよかったのに・・・恥ずかしかったわ汗