またまたブログ更新をご無沙汰してしまった滝汗滝汗滝汗 と、いうのも週末はとにかく忙しかった…

 

これまで数回、シドニーの深刻な住宅不足の状況について書いてきた。

 

前回は、わたしの友人が10年間賃貸したアパートが、売却されるため、引っ越し先探しに苦戦した話を書いた。

 

シドニーでは、家はもはや住むための場所、生活の基盤の場所ではなく、投資対象であり、不動産売買でいかに利益を得ることができるかを考える思考が普通となっていて、利益を得ている人たちが幅を利かせている社会構造となっている。

 

もちろん持ち家の買えない我々中間層にとってホームレスという現状は目前である。シドニーでは、いくら専門職についていても、中間層には給与所得だけでは持ち家は買えない状況になっている。

 

連日、ニュースで「Housing Crisis(住宅を巡る危機的状況)」などと報道してみても、市場任せの住宅政策を放置してきた政府。家を新しく建てたところで、多くの庶民には手の出ない価格。もはや手遅れな状況になっている。

 

さて、賃貸でも家を借りるためには、身元確認などの書類と一緒に、職業・収入などの情報を書いたアプリケーションを、不動産屋に提出する。

 

その書類をもとにオーナー側が誰に貸すのか決めるわけだが、なにしろ、コロナ後海外からの移住者・労働者の流入もあって、シドニーは深刻な住宅不足。

 

賃貸住宅の競争率がものすごく、友人はなかなか引っかからないと言っていた。

 

友人は知人経由で最終的には無事に引っ越し先を見つけた。けれど、その道のりはかなり大変でストレスの多い状況だった。

 

 

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実は今回の主役はわたし滝汗滝汗滝汗

 

この友人のような話は、シドニーではよく聞く話で、他人事ではなかったし、自分の身に降りかかるのも時間の問題だと思っていた。

 

1か月ほど前に、不動産屋から急にわたしが賃貸するアパートを見に来たいと連絡があった。

 

これまでも半年に一度、インスペクションというアパートの状態をチェックする名目で、不動産屋のスタッフが来ていたので、またその時期が来たかと思っていた。

 

しかし今回は不動産屋の社長自らやってきた。

 

そして社長から、オーナーさんが90代を迎え、終活のためこのアパート売却の準備を進めている旨を伝えられた。そして、アパートの状態をチェックして市場価格を見極めにきたと思われる。

 

但し、まだ売却のための書類準備中(遺書書き換えという話だった)で、正式な話ではない、そのうちそういう話になるから覚悟してけということを伝えに来た。

 

オーストラリアではいきなり不動産屋からメールで売却と退去期限が伝えられるのも普通なので、かなり親切だと思われる。それはこのアパートのオーナーさんがとても思いやりのある優しい方だったから。

 

わたしは今住んでるアパートが大好きだ虹。築100年の建物でとってもシンプルだけど、ビーチの近くにありながらとても静かに暮らせる場所だった。

 

オーナーの方に直接お会いする機会、その後お話しする機会があったが、このアパートに実際住まれていて、思い入れのある場所であり、わたしが大切に住んでいることに感謝の意を示して下さった。

 

ここ数年のシドニーの家賃上昇は異常であり、周辺の家賃が毎年50%のペースで上昇する中、家賃を据え置きにしてくださったのも、オーナーさん自体がシドニーの不動産を巡る状況をとても異常に感じていて受け入れがたいとお話しくださった。

 

わたしがこのアパートを買い取ることも考え、オーナーさんに伝えたが、市場価格ではわたし単独の収入等ではとてもとても手の届かない異常な価格になっているチーンあせるあせる

(オーナーさんやお隣さんが買われた40年前は庶民でも家の買える場所だった)

 

そんなわけで、週末はシドニー各所の賃貸物件を見に行ったり汗、買取の場合の資金繰りなどを考えたりしていた。

 

けれど残念ながら、新しい場所に引っ越しすることになるのだろう…

 

シドニーは場所によって不動産価格も家賃も大きく変わるけど、2年前と比べてどこもものすごく高くなった。

 

わたしのいる東海岸部はたぶん一番高い場所となってしまって、ここに残ることは考えていない。けれども、これを機に、シドニーの別の場所に移って環境を変えるのも悪くはないと思っている。

 

ちなみに、わたしにこの話があった1週間後。同じチームの同僚が、不動産屋から彼女の賃貸しているアパートが売却される旨、連絡があったと言っていた。彼らも引っ越ししなくてはならない。

 

どう考えても絶対におかしいよ、この状況ムキームキームキー

 

シドニーは素晴らしい場所だけど、オーストラリアで一番不動産価格が高く、貧富の差がめちゃくちゃあって、中間層以下は家賃、住宅ローン、生活費に苦しんでる。長期的な生活の展望を描けないのはこれが理由。多くの人が同じだと思う。

 

特にコロナ後、在宅勤務が一般的になると、シドニーの外に家を買って出ていく人、後をたたない。他のオーストラリアの都市の価格を引き上げているのも、シドニーの人が多く移ってきたからとも言われている。

 

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海の近くに住めた約4年間。貴重な時間だった。残り少なくなった海との時間と素敵な環境を楽しみたいと思う。

 

ちなみに秋を迎えたシドニーだけれども、暖かい日は続いていて、今日も海で泳いできた。人が少なくなったビーチだけれども、その方がいい。