太田牛一と麻田藩 | 始めのはじめは一(ハジメ)なり

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先祖・家系調査の具体的な方法をご紹介します。
大好きな新選組隊士・斎藤一を調べていたら
自分の先祖に関係があった!
そして知った先祖とは、なんと明智光秀だった!
そこから広がる史実と閨閥の世界。

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友人と連れ立ち、太田牛一のお墓参りに佛日禅寺(仏日寺) へ行きました。
仏日寺へは最寄り駅から徒歩30分くらいかかると

いうので駅前からタクシーを利用しました。



到着すると、運よく住職夫人が出て来られ、
墓地へ案内してくださり、色々とお話も伺えました。
NHKヒストリアで牛一が採りあげられて以来、

時々牛一のお墓をたずねて来る人がいるそうです。
住職夫人は光秀の領地のご出身だとかで、光秀に

対して悪いイメージは持っておらず、むしろ好感を

抱いていらっしゃるようでした。
お蔭で(?)とても親切にしていただき、たくさん

収穫がありました。




もともと牛一のお墓は別のところにあったらしいの

ですが、確か牛一から三代目のご子孫が、仏日寺に

お墓を作られたそうです。
墓地はよく整備され、掃除が行き届いた綺麗な

お墓が並んでいました。
駅前の花屋で買った白いお花をお供えして

お参りしました。



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牛一は信長のことが大好きだったらしいのですが、
信長公記では光秀のことを悪く書いて

いないのです。
信長公記全体があっさりとした文体で淡々と

綴られているということもあるのですが、光秀に

ついて不思議なほど悪く書いていないのを

何故なのかと思っていました。
それは何か理由があってのことなのでしょうか。

そんなことを考えていると、ちょっとヒントになりそうな
事実を知ることができました。
仏日寺でいただいた資料を読んでいると、
とてもおもしろいことが書かれてありました。



仏日寺は麻田藩青木家の菩提寺です。
第二代藩主青木重兼が松隣院という寺院を

開いたが、後にそれを廃し、先代重直の墓地のある

仏日寺を再建。
黄檗宗仏日寺を開き、青木家の菩提寺と

したそうです。




麻田藩は一万石の外様大名で、実質上の

初代藩主は青木一重(かつしげ)。
一重の父重直は美濃の出身で、初め土岐頼芸に

仕えていました。
その後斎藤道三に仕え、斎藤氏が没落した後は

織田信長に従い、その後豊臣秀吉に仕えました。



重直の子一重は美濃に生まれ、初め今川氏直に

仕えて功がありました。
氏直没後は徳川家康に仕え戦功をあげましたが、
三方ヶ原の敗戦により家康のもとを去りました。
この時一重の弟は戦死したそうです。


家康の次に一重は丹羽長秀に仕えました。
本能寺の変の後の山崎合戦では、長秀軍の

一員として光秀軍と戦っています。
長秀の死後、一重は秀吉に仕えました。
そして秀吉の死後は秀頼に仕え、大坂七手組の

頭となりました。
慶長十九年(1614)大坂冬の陣では豊臣方に与し、

翌元和元年(1615)一月に大坂方の和議礼謝の

使いとして駿府に下向しましたが、その帰路、

拘禁されました。
その間に大坂城は落城し、一重は剃髪、幽居を

されるように望みましたが、なぜか家康に説得され、

三方ヶ原で別れて以来、再び家康に仕えることと

なりました。
この年の七月、父の采地一万二千石を領し、

摂津国豊島(てしま)郡麻田に住みました。
これが麻田藩の始まりです。



麻田藩は外様ながら転封されることもなく、

明治維新を迎えるまで続きました。
明治二年(1869)に当主は麻田藩知事となり、のちに

子爵を授与されました。



このように、麻田藩主青木家の歴史はとても

興味深いものです。
もとは土岐頼芸に仕え、その後斎藤道三に、

そして信長に仕えた青木重直の経歴は光秀の

それと似ています。
光秀が信長に仕えるまでの前半生はよくわかって

いませんが、その出自は土岐一族である可能性が

高く、斎藤道三との関係もよくわかってはいませんが

接点があった可能性もあります。
織田家に来てから光秀と重直は会話を交わすこと

などあったのでしょうか。



そして太田牛一は本能寺の変の後、丹羽長秀に

仕え、牛一の子孫は代々麻田藩青木家に

仕えているのです。

家康が一重を厚遇した理由(一重の弟が三方ヶ原で

戦死したことに対してなのか、他にも何かあるのか)、
牛一と青木家のつながり、そして牛一が光秀を

責めていないこと。
さらに牛一は本能寺の変の後、真実を知ろうと

何年にも渡り独自に調査を続けていたこと。
これらを考えると、本能寺の変と光秀を巡っての

青木家と牛一の動向が気になってきました。





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