【手が先か足が先か?】

身体を動かす時、「軸」を意識する事でパフォーマンスはグンと上がります。
「軸」には身体の真ん中を貫く「中心軸」、その左右を通る二本の「側軸」があります。
状況にもよりますが、私達の空手はどちらかと言えば「中心軸」を意識しながら動く傾向にあります。

例えば「前屈立ち」になって前に進みながら「突く」動作を少し大げさに文字にしてみますと、「足を決めて」、「身体を捻って」、「腰を切って突く」。
顔面攻撃が禁止されている「フルコンタクト空手」は「手」よりも先に「胴体」が動くイメージですね。

一方、古くから伝わる沖縄空手には「手が先」といった概念があり、「手」でリードしながら「突く」やり方が存在します。
つまりそれは、「中心軸の回転」よりも、より腕が動かせる「側軸の回転」こそが必要になってくるのです。
「側軸の回転」を意識する事で、より「ダイレクト」に「力強い突き」が打てる訳ですね。
よく動画とかで、至近距離からミットを突くと人間もろとも吹っ飛んでいくシーンがありますが、まさにあれがその動きに近いのではないのかなと思います。

例えば「前屈立ち追い突き」の移動で、「足」よりも先に「手」が出た場合、「重心」は「手」を動かした事によって身体の「前」に移動するので、それに引っ張られるように「うしろ足」が前に出てくるのが理想ですね。
動作が上手くいけば、「うしろ足」が前に出る寸前で、一瞬「逆突き(逆側の手足が出る)」が登場するはずです。
しかしほんの一瞬だけです。

そうです!私達が知っているあの「逆突き」は、「手が先」の古流沖縄空手では、ほんの一瞬の「形」でしか存在しないのです。
 《空手に逆突きなし》
「逆突き」を練習してきた者にとっては、かなり衝撃を受ける言葉ですが、その意味を知ると、なんとも奥深いですね!
もしかすると、武器(槍や刀)の突き方にそれらは近いのかも知れませんね。
次回は、またそのあたりの話を。
   【審査風景】           




 明るく!楽しく!強く!
 
 『新極真会ひきふね道場』
《すみだ生涯学習センター
      ユートリヤ》
毎週日曜10時~11時30分
  見学体験大歓迎!
   お待ちしてます!
         織田