人々が「武器」を手に「戦い」に明け暮れていた時代に、「素手」による「武術」は生まれました。
それは、取り上げられた「武器」に立ち向かう為だったのかも知れないし、ただ単に素手による「武器術」の鍛練の為だったのかも知れません。
沖縄の空手道場では、空手と武器術(琉球古武道)を同時に修得するのが一般的で、「空手」が上達すれば「武器術」も上達し、「武器術」が上達すれば、「空手」も上達すると言われています。
「武器術」あっての「空手」、「空手」あっての「武器術」なんですね。
その証拠に、「空手」も「武器術」も身体の「動かし方」が非常に似通っています。
この「身体の動かし方」とは、試合などで見られる、「跳びはねたり」、「反動をつけたり」といった「スポーツ的」な動き方ではなく、いわゆる「武術的」な動き方の事です。
それは、「身体の内部」から動くイメージで、「腰を切ったり」、「足を上手く使い」ながら、「少ない動作で大きな力を出す」動き方です。
そうです、それは「型」の動き方ですね。
言葉では簡単ですが、当然その動きは一朝一夕に出来るものではなく、武道の奥深さがあります。
空手に馴染み深い「武器」と言えば、まず「棒」や「トンファー」、「釵(サイ)」や「ヌンチャク」などが挙げられます。
どれも身近にある物(とくに農業用具)を武器として使用しています。
「二丁鎌」などは、ほとんどそのままの姿形で使われていて、当時の琉球の人々の抑圧された立場や、国の情勢などが、それらの武器から察する事ができます。
「素手」に近い「武器」でもある「トンファー」や「釵(サイ)」などは、「空手の技」がほとんどそのまま使えます。
そして、それらを繰り返し練習すれば、「素手」の技を出す時の「タイミング」や「力の強弱」が学べます。
最も原始的でポピュラーな武器でもある「棒」は、全体的な「身体の使い方」が学べ、香港映画でお馴染みの「ヌンチャク」は、「入り身技」が学べます。
ちなみに、「ヌンチャク」は空手の「手刀」や「鉄槌」、「トンファー」は「正拳突き」や「裏拳」「鉄槌」の手の動きですね。
昔、極真の大会では演武で「真剣白羽取り」が行なわれるのが恒例でしたよね。
しかし、「剣術」と「空手」は少し関係が薄いような気もしますが、どうでしょうか?
実はこれも、「空手」は少なからず「剣術」の影響を受けているようです。
空手のルーツのひとつ「首里手」の祖と言われる「武術」の達人が、薩摩の剣術(示現流)などを修業した関係で、技を出す時の「気合い」や、空手の代名詞にもなった「一撃必殺」の極意などが剣術(示現流)からの影響ではないかと言われているのです。
今では、「気合い」も「一撃必殺」も、空手には無くてはならないものですよね。
中国武術の「八極拳」は「槍術」をベースに作られたそうです。
中国拳法の流れをくむ「空手」も、「武器術」の動きを参考にして「素手」の技が作られていったと考えれば、それは何ら不思議な事ではありません。
特に、先人が紡いできた「型」の中には、本来「素手」の技でなかったものが、多く含まれていると聞きます。
「どんな武器を手に戦っているのか?」
想像してみるのも楽しいですよ。
【ユートリヤ祭‼️】

今年も【ユートリヤ祭】で《演武》をします!
日時は11月9日(日)15時40分頃~20分程度です。
場所は、すみだ生涯学習センター(ユートリヤ)B棟2階のホールで行います。
《音楽》と《空手》のコラボです!
お時間がございましたら、是非ご来場下さい。
お待ちしてます!
【新極真会ひきふね道場】
すみだ生涯学習センター
『ユートリヤ』
毎週日曜日10時~11時30分
見学体験大歓迎!
織田