【怒りとスポーツ】

「笑って下さい」と突然言われても、なかなか笑えるものではありませんが、「怒ってみて下さい」と言われれば、わりとすぐにその「感情」に近づける事は出来ます。

「笑い」も「怒り」も生きて行く為にはとても大切な「感情」ですよね。
とくに「怒り」の感情はどんなに美しい人でも、どんなに品行方正な人でも持っている自然な「感情」です。
不当な扱いを受けたり、理不尽な言動にさらされた時に湧いてくる感情で、とても「パワフルな感情」だとも言われています。
怒ったあとは身も心もぐったりとしますよね。

そんな「怒り」の感情ですが、実は以外にも「二番手」に出てくる感情で、それより先に湧き起こる「不安」や「困惑」「悲しみ」などの感情の方を「第一感情」と呼ぶそうです。
先に湧き起こるそれらの感情は、パワフルな「怒り」の感情に隠れてしまって、私達が殆ど自覚する事はないようです。
例えばよくある日常で、帰りの遅い子供を怒りながら叱りつける時などは、その根底には「不安」や「心配」といった感情があるのです。
自分の「怒り」の根源は何なのかを、ふと立ち止まって考えてみる事が出来るのなら、それほどヒートアップすることもないのかもしれませんね。

「アンガーマネジメント」とは「怒り」の感情をコントロールして、上手にそれと付き合っていく手法のことを言います。
以前からスポーツの世界でも取り入れられていて、最近ではバレーボールの益子直美さんが「指導者が選手を怒ってはいけない小学生バレーボール大会」を立案、開催して話題になりました。
実際に「アンガーマネジメント」を取り入れて成績が上がったトップアスリートも結構いるようですね。
「アンガーマネジメント」と「スポーツ」の関係は「怒り」のエネルギーを、どう上手く競技に活かすかと言ったところにあります。

怒る必要のある時は「上手に怒り」、怒る必要のない時は「怒らない」ようにするのが理想ですが、そう簡単なものではありませんよね。
「怒り」の背景にあるものを自分で客観的に感じ取らなければいけませんし、「怒り」の沸点もグンと上げなければなりません。
自分の中の「~するべき」を少しずつ消していけば、「べつに怒らなくてもいいや」が増えていくのではないでしょうか。
スポーツにおいて気を付けなければいけない点は「怒り」のエネルギーを完全に封じ込めるのではなく、むしろそれを上手く引き出し活用するという点です。

「程良い怒り(高ぶる感情)」」と「程良い緊張」は身体能力を高めます。
しかし度を超えてしまうと何もかもが逆効果になってしまいます。
特に「怒り」の場合は度を超すと頭の中が真っ白になってしまい、分別がつかなくなる恐れもあります。
駆け引きの多い競技の場では「思考の停止」は隙を作ってしまいます。
「怒り」と「高ぶる感情」の見極めが非常に難しいところもありますが、もしそれが度を超えそうな勢いなら、少し離れてひと呼吸置き、ゆっくり大きく「深呼吸」しましょう。
怒りが大きい時は身体の反応も大きくなっているので、「深呼吸」で身体の反応を小さくする事が出来れば、心の反応も小さくなっていく筈です。

スポーツにおいて「高ぶる感情」は大切な感情です。
そこにもっていく為には、例えば音楽を聴いたり、身体を動かしたり、表情を作ってみ
たりと人それぞれのやり方がありますが、空手の場合は何と言っても「気合い」です。
「気合い」や「掛け声」を出す事で「突き」や「蹴り」の威力が増します。
どうしても気合いを出すのが苦手な人は「身体を叩いたり」「全身に力を込めたり」「足で床を踏み鳴らしたり」すると同じ様な効果が得られますよ。

「怒り」の裏には様々な感情がある事を忘れずに、「怒り」と「冷静さ」を両立させてスポーツや武道に活かせればいいですね!
ちなみに「怒り」をコントロール出来るようになると、何と年収は2倍になり!寿命も7年延びるんだとか!? (本当?) 

    《花咲く空手教室》

       いざ出陣!
『ユートリヤ祭』に演武で参加しました!
幕が上がる寸前、みんなの緊張感が伝わってきます。
普段頑張っている空手を、大勢の人に見てもらった事は、子供達にとって大変いい経験になったと思います。
関係者の皆様、スタッフの皆様ありがとうございました。

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  すみだ生涯学習センター
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