空手でよく使われる「一撃必殺」の謳い文句は、その昔、空手に剣術の動きを取り入れた首里手の名人「松村宗昆(まつむらそうこん)」から生まれた言葉だと言われています。
今もなお多くの流派や団体で、インパクト絶大のその言葉は使われていますが、実際のところは、華麗なる「一撃」で倒す空手の醍醐味は理想となりつつあるのが現状です。
「パン!と手を叩く間にも人は倒せる」
と言ったのはケンカ十段こと「芦原英幸」先生ですが、その言葉の裏には容赦ない「急所攻撃」がありました。
「一撃」で倒せるはずの急所攻撃が、試合などでことごとく禁止され、ディフェンスの技術が年々レベルアップしていく中で、「一撃狙い」は至難の技となってきています。
そんな中クローズアップされてくるのが、やはり基本の「スタミナ」です。
「スタミナ」は定食にもその名がつけられるくらい馴染みのある言葉ですが、その正体はズバリ「全身の持久力」です。
または「心肺持久力」とも呼ばれています。
エネルギーを作り出す時に必要な「酸素」は肺から血液を通り、心臓のポンプで全身に送られます。
この「酸素の量」と「スタミナ」は密接に関係しており、それが多いほどスタミナがあると言われています。
よく激しい運動をして息があがるのは、身体の酸素不足からくるものですが、その酸素量は「最大酸素摂取量」と呼ばれるもので知る事が出来ます。
「最大酸素摂取量」とは、1分間に体重1kgあたり、身体に取り込まれる酸素量のことです。
18才~39才男性では「39ml」、60才~69才では「32ml」、女性の18才~39才では「33ml」ほどだと言われています。
例えば同じ体重60kg同士で、若者と年配者が同じ強度の運動を1分間行った場合、身体全体に取り込める酸素量は「350ml」も違ってくるのです。
若者は「ハァハァ」、年配者は「ゼェゼェ」と言ったところですね!
このように「スタミナ」は年齢差で随分違ってきますが、「スタミナをつける」「スタミナを維持する」為には地道な「運動」は欠かせません。
そしてその運動は激しい運動よりも、「ハァハァ」というレベルのリズミカルな呼吸の「有酸素運動」がベストのようです。
「ウォーキング」や「ジョギング」、「自転車」や「水泳」など全身を使った一定時間「心拍数」が上がる運動です。
それにプラス「筋トレ」を追加する事で「筋持久力」もUPし、更なる効果が期待できます。
空手で言えば連続で行う「型稽古」などは、程よく筋肉に刺激もあり、まさに最適な種目だと言えます。
運動をする際には「呼吸」を意識する事も「心肺機能」を高める為には大切です。
「歩調」や「動き」に合わせた呼吸ですね。
例えばウォーキングの時は「吐いて吐いて吐いて吐いて吸って吸って」というリズムで、胸を広げる運動は息を吸い、腹筋を使う運動は息を吐くなどです。
「食事」もスタミナの大切な要素です。
身体を動かすエネルギー源は「3大栄養素」と言われている「炭水化物(米、パン、イモ、麺類など)」「脂質(油類、肉類、バターなど)」「たんぱく質(肉、魚介類、大豆、卵など)」です。
そのバランスは炭水化物60%、脂質25%、たんぱく質15%が理想とされています。
特に「炭水化物」はエネルギーとして使われる割合が高いので、運動の前後などに摂取すると効果があります。
「エネルギー」の過不足は「体重」にも表れます。
摂取と消費がつり合っていると体重は安定し、バランスが悪いと増減します。
体重計は日々チェックする事が大切です。
ところで「スタミナ」がつく食べ物と言えば「鰻(うなぎ)」を思い浮かべますが、実際うなぎには良質の「たんぱく質」やスタミナの栄養素と言われる「ビタミンB1やB2」が多く含まれています。
また「ニンニク」などにも、それらの栄養素の消化を助ける物質が多く含まれているそうで、何かにあえて「豚肉とニンニクの炒め物」などにすれば、まさに「スタミナ丼」の出来上がりです!
あと、「玄米」にもスタミナの栄養素が多く含まれているそうですよ。
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