「武道と礼儀」
日本に礼儀作法が根付いたのは、仏教伝来の頃に中国の礼法を取り入れたのが始まりだと言われています。
最もシンプルな礼儀作法は「お辞儀」ですが、頭を下げるという挨拶には相手に対して敵意が無いことや敬意を表したり、ねぎらいの意味があります。
西欧文化の代表的な挨拶は「握手」ですが、握手をする意味も「手に何も持っていませんよ」といった証明でもあるのです。 世界中の国で挨拶が大切に引き継がれてきた背景には、人と人との絶え間ない争いの歴史が深く関わっているのかも知れませんね。
お辞儀は身体を曲げる角度によって、15度の「会釈」から70度の「謝罪」まで、時と場合によって様々に使い分けられています。 空手にも立ったまま礼をする「立礼」と座って礼をする「座礼」があり、一般的なお辞儀と少し違うところは目線です。神棚の前以外では常に相手の気配を感じる程度に頭をさげるのが基本です。 相手を敬う心を礼の中に表すと同時に、武道である以上、礼の中にも隙を作ってはいけないという教えなのです。武道には「一眼、二足、三胆、四力」と言う言葉があるように、まずは眼の働きが最も重要で、決して相手から眼をそらしてはいけません。
武道における座礼の作法は左足から正座して右足から立つのが基本です。
これを「左座右起さざうき」と言い、武士が左腰に差した刀を素早く抜く為でもあり、いかなる時でも気を緩めてはならないと言う武士の作法に由来しています。 ちなみに刀の刃を自分に向けて右側に置いた場合は「刀は抜きません」という意思表示であり左足から立ったそうです。
西欧諸国から見ると「お辞儀」はとても神秘的なものに見えるそうですが、確かにお辞儀をして礼をつくす行為には、何か不思議なパワーが得られるような気持ちになりますよね。 格闘技の試合なんかでも、無礼な者ほど早く負けます。
しっかりと元気に礼をする事で、パフォーマンス効果が上がるといいですね!













今週もありがとうございました! 押忍 織田