正直言って、瓜兄(息子)が私立中学校に入学した後の夏休みは、弁当作りもないし、宿題をさっさと終わらせてくれたら、あとは瓜兄は友達とどっか遊びに行ったりして、基本的にあまり関わらなくても良い期間になる!! と甘い期待を抱いていたものでした。…それは、幻想なんですね。無気力

そりゃぁ、小学校6年生 → 中学校1年生と1学年上がっただけで、人は簡単に切り替わりません。瓜兄の1学期の穴を埋めるべく、復習教材を作成しては、それをやらせて…悠々自適とは程遠い夏休みが、過ぎて行っています。教科書無視で、かつ進度の速い独自プリント中心の中高一貫進学校の1学期…復習しにくいと言ったらありゃしないです!!魂が抜ける

 

さて、そんな中、いちおう予告どおりに、『各学年での「○月」にしていたこと』の「9月」分をお送りいたします。

↓8月分は、こちらからどうぞ…

 

 

 

4年生

4年生の9月は、長かった夏休みと初めての「夏期講習」を経て、後期カリキュラムがスタートする月です。算数では、和差算や消去算などの特殊算が次々と出てきて、少しずつ難しい中身になっていく月でもあります。

ただ…やはり夏休みのツケが、思いっきり顕在化した月でもありました。魂が抜ける

夏休み後の「夏期講習マンスリー確認テスト」で偏差値下落。“やらなかったら、成績は下がるんだ”をしっかり体験したことで、家庭学習習慣の崩壊を立て直すために、何とか奔走した月となりました。

 

 

5年生

5年生の9月は、長かった夏休みと「夏期講習」を経て、後期カリキュラムがスタートする月です。算数では、夏期講習中から本格化した「比」を使用する問題が、他の特殊算にも適用されてきて、ほぼすべての問題に「比」が登場していき、少しずつ入試問題に近づいていく始まりの月でもあります。

ただ…やはり夏休みのツケが、思いっきり顕在化した月でもありました。(やっぱり…デ・ジャ・ビュ…魂が抜ける)

デジャビュであるのはそうなんですが、4年生時の9月は、すぐに挽回できたものの、5年生では、この後期に長いスランプの時期へ突入していきます。なかなか家庭学習の習慣を立て直せない月でした。

 

 

6年生

6年生の9月は、関西私立中学統一入試解禁日まで、5カ月を切る、後期カリキュラムのスタートとなります。SAPIXでは、ようやく本格的な志望校特訓である、SS(サンデーサピックス特訓がスタートします。

瓜兄は、この6年で、初めて夏休み後の成績急落を経験せずに、後期への滑り出しを果たせました。受験生にとっての「天王山」である夏を、何とか乗り切ったのです。

 

そして、過去問もここから本格的にスタートです。8月にスタートしていた算数だけではなく、『国語』『理科』『社会』すべての教科の第一志望と第二志望校の最新年度から始めていくのでした。(正直言って、過去問のスケジューリングには、非常に苦労しました。この件は、別途記事にしたいと思います。)

いよいよ、本格的な受験生生活のスタート月となりました。

 

サピックス生にとっての9月

4・5年生にとっては、やはり学校が始まってからのへ平常授業における家庭学習習慣を、再度構築できるかが勝負の月となります。瓜兄は、4年生時には夏休みで崩壊した家庭学習習慣を、何とか9月で構築し直すことに成功しましたが、5年生では、それに失敗したまま11月ごろまで、家庭学習をうまく回せない状態が続いてしまいました。「やらなければ、成績は下がる」この基本的なことを、ちゃんと理解させることが、大事な月であると思います。

6年生にとっては、完全に入試直前へ向かう5カ月間のスタートです。この時期から、家庭学習の優先順位を

 1. SSの直し

 2. 過去問

 3. 平常授業

にして、(土特はもう、この時には家庭学習を全くしていません)進捗管理のみを親が実施する状況にしていました。

これから入試直前期まで、「あれもやらなきゃ」「あ、これもできていない」と“親が”不安に思うと思いますが、選択と集中を“親が”見極めていく、そのスタートの月であると思います。

 

 

学校説明会

9月…秋です。多くの学校が文化祭を実施します。この文化祭は、『ハレの日』ではありますが、生徒たちの直接の様子を見るいい機会です。気になる学校の文化祭には、4年生or5年生の時に、ぜひ見学に行くようにすることをお薦めします。

なお、入試まで5カ月を切る頃になる6年生でも、最終的な受験校を決定する比較材料として、いくつかの学校の文化祭に9月10月と行ってます。やはり、最終的には、自分の目で見て決めてもらいたいという思いからです。

瓜兄が各学年の9月に行った学校数を記しておきます。(具体的な学校名は、アメンバー限定記事で触れています。) 参考になれば、幸いです。

MikeNeko

 

<4年生> 1校
 男子校   1校 文化祭


<5年生> 3校
 男子校   2校 文化祭 / 学校開催
 共学校   1校 学校開催


<6年生> 4校
 男子校 2校 文化祭
 共学校 2校 文化祭 / 入試説明会

※ 4年生時の1校は初訪問 / 5年生時の共学校は初訪問 / 6年生の男子校 1校は初訪問 / それ以外は、すべて再訪

 

本日…既に8月も下旬に入っいる中で、『各学年での「○月」にしていたこと』の8月分を書いているのも、どうかと思うのですが…まぁ、参考になれば…ということで、ほぼ備忘録状態です。ネガティブ

お盆休みのない業種での仕事で、予想外の忙しさと、瓜兄(息子)の1学期総復習の確認小テストづくり等で忙殺されており、夏バテも重なってここまでアメブロを読む気力さえなくなっていました。m(_ _)m

4月・5月・6月分・7月分はこちら↓

 

 

 

 

 

 

4年生

4年生の8月は、7月度組分けテストで上々の結果を残し、かつ復習テストでも転落するような結果ではなかったことに気を良くしたことで、夏期講習の家庭学習に意欲を出せなくなっていました。春期講習で季節講習時の家庭学習を疎かにしたら、家庭学習負債が溜まりに溜まって、学習リズムが崩壊するのを実感していたはずなのに、既に7月にもその傾向があった状態で、テスト結果に大きな影響を与えなかったことに気を良くして、すっかり忘れていたようです。驚き

 

夏期講習の授業自体は、楽しくて全日程をしっかり受けてくれましたが、やはり家庭学習を疎かにした影響が後々に現れてきます。

…でも、当時はまだ、そのことを知らないままの状態でした。

 

 

5年生

5年生の8月は、7月度組分けテストで上々の結果を残し、かつ復習テストでも転落するような結果ではなかったことに気を良くしたことで、夏期講習の家庭学習に意欲を出せなくなっていました。春期講習で季節講習時の家庭学習を疎かにしたら、家庭学習負債が溜まりに溜まって、学習リズムが崩壊するのを実感していたはずなのに、既に7月にもその傾向があった状態で、テスト結果に大きな影響を与えなかったことに気を良くして、すっかり忘れていたようです。驚き(いや、毎月そうなんだけどさ…4年生と5年生って、全く同じことをしているよね。何も失敗から学べていない…魂が抜ける)

 

さすがに2年目になると、『夏休み後が怖い』という想像を、“親は”容易にできているのですが、瓜兄には…想像つかないのかなぁ…何を考えているのか、解りませんでした。凝視

 

なお、SAPIX 5年生の夏期講習時には、中学受験算数で最重要単元である「比」を本格的に習う時期です。夏期講習中に重要単元を進めてしまうというSAPIXの方針もどうかと思いますが、集中して連続でやれる時期だからこそ、この最重要単元を持ってきているのかもしれません。ご自身のお子様が【N51-05】【N51-06】【N51-09】【N51-14】の理解に不安があるようであれば、是非所属教室の算数講師に、すぐにでも相談した方が良いと思います。(※ 子の理解状況が解らなければ、それも含めて所属教室の算数講師にお聞きなった方が良いです。この「比と割合」の単元を解らないままにしておくと、算数では致命傷になりかねません。)

 

そうそう…夏休みでしたので、しっかりキャンプにも行ってきた5年生でした。

 

 

6年生

6年生にとっての8月は、これまでとは別次元の世界に突入しました。受験生にとっての夏休みは、受験の『天王山』と言われます。それは、瓜兄にとって、半分は正しく、半分は違うと言えるものでした。

 

<正しい>

 4, 5年生時と違い、7月から始まった夏期講習で、進出単元は皆無ではないにしても、ほとんどがこれまでの総復習的な様相を呈していました。ここで、自分の苦手な単元をしっかり把握し、そこをどれだけ克服できるか…これが9月以降の入試レベル問題演習祭りの効果を左右すると言っても過言ではありません。

 

<違う>

 本来であれば、この時期には『志望校』をはっきりと意識して、そこに向かっていく『心構え』を作っている時期であるはずなのです。ただし、瓜兄は、まだ“迷い”があり、本当に提出した第一志望校が、自分にとって“本当に”覚悟を決めた志望校なのかがあいまいでした。それが、家庭学習に向かえない気持ちにもなっていたのでしょう。

ただし、この時期に本当の意味で、確固たる志望校を胸に抱いて、受験勉強へ真剣に取り組める中学受験生が、どれだけの数いるのでしょうか? あまり根を詰めなくても、「いずれはちゃんと自分事になる」と親が信じてあげる気持ちも大事なのかもしれません。

 

瓜兄にとっては、「夏期集中志望校錬成特訓(略称=夏期志)」で初めて同じ志望校の生徒たちだけの中での自分の立ち位置を知ったことで、大きく気持ちを揺さぶられた8月だったようです。

同じ志望校を目指す仲間…そしてライバルたちを目の前にして学習する環境とは、ただの偏差値や順位と言うような数値でしか見えないものよりも、もっと実感できる力があるのでしょう。この少しあとで、本当の意味での受験生へと変化していく…そんな月だったと思います。

 

なお、この8月のお盆休み中に、担当講師からの許可が出たため、『過去問』をスタートしました。

第一志望校: 算数 最新年度分

第二志望校: 算数 最新年度分

これのみでしたが…瓜兄は、散々な結果だったことに、“正しく”ショックを受けていました。

 

それと…おすすめはしませんが…ウチはこの6年生 8月に1泊2日の温泉旅館旅行に行ってきました。受験生だから、勉強漬け…も良いのですが、瓜兄はどうせお盆休み期間に、真剣に家庭学習をするはずもないと思っていたため、いっその事「気分転換」を優先しました。

 

 

サピックス生にとっての8月

7月でも述べましたが、4・5年生にとっては、家庭学習のルーチンをどれだけ習慣化できているかが勝負の月です。数日間連続で実施される夏期講習を午前中に受けて、帰宅後にその日にやった内容を、どれだけ当日に振り替えられるか…このルーチンをしっかりやり切れる体力と精神力がある生徒が各学年の後期でも、成績を伸ばせると言えます。物申す

6年生にとっては、受験生の天王山と言われる「夏期講習」がガッツリある月です。そして、後半には今後のSSにもつながる「夏期志」もあります。環境としては、否応なしに『受験』を意識させるカリキュラムへと、“一気に”移行していくのが8月です。周りも少しずつピリピリしだしますので、親がそれを敏感に感じ取ってしまうと思いますが、子の方は、そこまで表に現れません。でも、実際には子自身も、そのピリピリ感を感じ取っています。あまり緊張感のない子を見ても、親の焦りをそのままぶつけないように、少し我慢することをお勧めします。

 

 

学校説明会

8月…夏休みに多くの学校がオープンキャンパスや学校説明会を実施します。特に7~9月、真夏の暑い時期に、通学路の日陰の有無や校舎内の気温を確認しておくことも、今後の志望校選びの有力な情報になります。瓜兄が各学年の8月に行った学校数を記しておきます。(具体的な学校名は、アメンバー限定記事で触れています。) 参考になれば、幸いです。

MikeNeko

 

<4年生> 2校

 男子校   2校 学校開催

 

<5年生> 1校

 共学校   1校 学校開催

 

<6年生> 2校

 男子校 1校 学校開催

 共学校 1校 学校開催

※ すべて違う学校 / 4年生時の2校は初訪問 / 5, 6年生時のは再訪

 

P.S. 一両日中に「9月」をアップしたいと思っています。この夏以降の
 6年生の動きに関して、もし要望があれば、別途特集記事を書いても
 良いかな? とも思っています。やっぱり6年生の後期は怒涛の
 ように、いろいろなことが押し寄せてきますので、少し整理しても
 良いかな?

 

期末考査での「幾何」を受けた後、瓜兄(息子)は『今回はちゃんとできてると思うよ。』と強気発言をしていました。まだ結果が出てきていない状態なので、この発言の真偽は解りませんが、まぁ、話半分…いや2割程度で聞いておきましょう。無気力

中学受験生が陥りやすい「算数」から「数学」への思考転換を記した本シリーズ、いよいよ佳境の第四弾です。

 

過去記事は、こちら↓

 

 

 

 

瓜兄の戸惑い

基本的な「算数」と「数学」の思考アプローチに対する違いを、何とか理解した(ように見える)瓜兄は、それでも「幾何」に対してまだまだ戸惑っているようです。

それは、明らかに「中学受験で『図形問題』が得意だった、元中学受験生」が陥りやすい思い込みだと言えます。

 

◆ 中学受験での図形問題

 ・ 具体的な図を見て、情報を読み取って操作する力が問われる。
 ・ 見えている条件から逆算し、補助線を引くなどして解決。
 ・ 「視覚」「操作感覚(手を動かす)」が非常に重要。

 

◆ 中学数学の幾何

 ・ 図はイメージ補助に過ぎず、
  本質は「命題」「定義」「公理」「論理的証明」
 ・ 公理は「当然とみなすもの」であり、
  それを基にして体系を積み上げる
 ・ 「任意の三角形」や「すべての直線」など、
  抽象的対象を考える必要がある。

 

もっと簡単に言うと…

<算数>  |  <数学>

数字操作   ⇔   論理操作

具体化     ⇔     抽象化

この違いを感覚として理解できているかどうかが重要になってくるのだと思います。

 

瓜兄は、中学受験生としては、具体的なイメージを基に頭の中で情報を操作し、数字操作まで持って行く能力に長けていたことが、上でも記したとおり、数学で必要なってくる
「論理操作」「抽象化」への感覚へ考え方を進める上で、邪魔になっていて、まだその感覚を養えていない状態なのでしょう。

 

 

中学数学の幾何…なの?

ようやく、ここで「『算数』と『数学』の違い②」で例示した、平行線公理と同値の証明に話を戻します。

 

平行線公理
 2直線l,mが直線nと異なる点で交わるとき,
  同側内角の和が2∠Rに等しくないならばlと
 mは同側内角の和が2∠Rより小さい側におい
 て交わる。

 

平行線公理は次の(1), (2), (3)とそれぞれ同値である。
(1) 2直線l,mが直線nと異なる点で交わる時、
  l//mならば錯覚は等しい。
(2) 直線lとl上にない点Aについて, Aを通りlに
  平行な直線はただ1つだけ存在する。
(3) 三角形の3つの内角の和は2∠Rである。

 

問1. 上記(1) が平行線公理と同値であることを証明せよ。

 

問2. 上記(3) が平行線公理と同値であることを証明せよ。

 

ここまでの話で、この問いを解くことは可能ですか?

 

まぁ、無理でしょう。爆笑

本来なら、この証明問題は高校の「代数・幾何」になってからやるような内容です。中学校の数学で習う「幾何」分野の問題は、もっと具体的な内容が多いはずなんです。

 

中学1年生の1学期から、いきなり本格的な幾何学の内容をぶち込んでくるこの学校って…やはり地域有数の進学校は、なめちゃいけないんですね。凝視

 

 

(参考)一般的な中学数学の幾何

公立の中学校で、1年生で学習する数学の「幾何」分野でのテスト問題は、以下のような内容になります。

 

 

 

…皆さん、気が付きましたか?

なんか、中学受験算数で習ったような内容を、もう一度なぞっている気がしませんか?

だ・か・ら、瓜兄の通う中高一貫進学校では、こんな中学の内容をすっ飛ばして、いきなり高校の範囲とかをやってるんでしょうね。恐ろしや…魂が抜ける

 

次回予告

かなり先の内容を、いきなり中学1年生でやってることが解った瓜兄、もう一度自力で公理証明問題に挑んでみます。

果たして、抽象化をすることはできるのか?最終章に突入!

完結まで、(たぶん)残り2回…

 

次回、『算数』と『数学』の違い ⑤。高校数学の範囲をやっていると種明かしをしたことは、吉と出るのか凶と出るのか? 今は誰もまだ、わからない。

MikeNeko