今週月曜日から、瓜兄(息子)の通う私立中高一貫進学校では、中学1年生向けに、教室を1つ開放して、夏休みの課題を仕上げるための自習室を用意してくれています。たぶん…瓜兄のように、「夏休み最終週なのに宿題が全然仕上がっていない」子が、それなりの数いらっしゃるのでしょう。瓜兄も早速利用者登録して、自習室で宿題をやると言って、出かけています。(さすがに、家でやると親の見ていない時間帯での誘惑が大きすぎるのを、自覚はしているのか?驚き)

 

というわけで、宿題事情最終回は、今回の本題である『夏休みの宿題』についてです。

↓ ① と ② のバックナンバーはこちら

 

 

 

 

夏休みの宿題

いくら普段の宿題が少ないからと言って、夏休みの宿題がない…などということはありません。しっかり、夏休みの宿題(課題)が出させています。ですが…ちょっと私がイメージしていた宿題の枠からは、外れているような気がしています。

…それとも…今どきの中学1年生の「夏休みの宿題」とは、こんなもので、隔世の感覚を埋められらていない私の問題なのかな?魂が抜ける

 

  • 国語
     ① 新国語問題集(発展編)中1 教育開発出版
      指定問題をやる
     ② 上記問題の中から、自分が気になった事柄に
      ついて、自分で調べた内容で、レポートを書く

     ③ 新書を1冊読み、その内容に対して自分の意見を
      その他の資料等の根拠を示し、レポートを書く

     
  • 数学
     ① 1学期期末考査の直し
     ② 学校作成の指定問題集
     
  • 英語
     ① 1学期期末考査の直し
     ② 学校作成の指定問題集
     
  • 化学
     指定の化学式 40個を、覚える
     
  • 日本史
     ① 日本の旧国名(律令国)を覚える
     ② 神戸市博物館を見学し、その展示物に関して
      別の資料を参考に、自分の考えについて、
      レポートを書く

     
  • 地理
     ① 1学期期末考査の直し
     ② 旅行等に行く場合、地図でその場所周辺を確認
     
  • 公民
     決められたグループで、与えられた課題の
     動画を作成する

     
  • 音楽
     生徒歌をソプラノリコーダーで演奏できるようになる
     
  • 技術(情報)
     ブラウザアドオンについて、操作効率UPの視点から
     レポートを書く

このように、演習系の宿題がほとんど出ていません。そして、レポート系の宿題が4+1(動画作成)も出ているんですよね。

 

どうしても、「夏休みの宿題」と言うと、演習系やドリル系のプリントとか問題集とかが大量に配布されるイメージがありますが…最近の中学校では、こういうレポート系の宿題が当たり前になっているんですかね?凝視

 

 

感想文じゃないよ

レポート系の宿題…正直言って、簡単なものではないと思います。上記、瓜兄の通う私立中高一貫進学校の宿題一覧とは別に、各教科の連絡掲示板では、それぞれのレポートについて、「要件」が細かく書いてありました。共通している代表的な要件を挙げます。

  • 思ったことや感想ではありません。
  • 自らの意見をレポートに記す場合には、そのように考えた根拠を明確にすること。典拠や引用元等を明記すること。
  • ウェブサイトで調べたものも、その引用元を明記すること。ただし、個人のサイト等、一次情報でないものは引用資料や典拠には、不適当である。
  • ウエブ検索のみで構成されている参考資料は、認めない。
  • 生成AI等を活用してもかまわないが、生成AIが作成したものをそのまま使用するのは不可。残念ながら、自ら執筆せずに、生成AIが作成したものが主であるレポートは、それを判別可能である。
  • 要件を満たしていないものは、再提出を命じる。

…え? これって…大学のレポート!?驚き …中学1年生に課しているレポートの宿題だよね。

もし、このような課題を一般の公立中学校で出したら、「できません」という生徒が大量に発生するのではないでしょうか? それとも、これが現在の「総合的な学習」を重視する教育の標準なんでしょうか?

いくら何でも、30年の隔世があったとしても、そんなことはないでしょう。真顔

 

正直言って、中学1年生がこの要件を満たした、素晴らしいレポートを、全員が全員書いて提出できるとは思いません。それは、いくら瓜兄が通う私立中高一貫進学校の生徒たちが、かなり思考能力に優れているとしてもです。たぶん学校側は、「感想文」などという時間の無駄でしかない文章作成(※ 個人の感想です)ではなく、「レポート」という根拠を明確に示してそこから思考を発展させていく、論理的思考能力を6年間で育ていく意思を明確に示しているのだと、私はこの「夏休みの宿題」のラインナップを見て、ひしひしと感じたのでした。

 

“このような教育をやってくれる学校に通うことができる”

厳しい中学受験を経験して、志望校に合格したあとのご褒美って、これんじゃないかな?…と勝手に感動している、バカ親でした。大あくび

 

伏線回収

まぁ、私が勝手にどう思っているかは、瓜兄には伝わるわけでもなく、本当に論理的思考力の訓練をしようと思ったら、真剣に資料探しと材料集めをしなければ、ただの“レポートみたいな感想文”を完成させる『作業』をやるだけなので、どんなスケジュールで、宿題を「完成」させるつもりなのか、都度確認していましたし、ギリギリになって来た時期ぐらいから、この「レポート」の意義を説いていました。しかし…暖簾に腕押し、糠に釘、馬耳東風、猫に“ご飯”…2学期開始まで、あと3日となった今日の段階で…レポート系の宿題が、4つ未完成です。

 

まぁ、サムネイル画像のような状態になるわけですよ…。魂が抜ける

自ら学習する「自走」状態…そんなものは、幻想でしかないと思う、『中学1年生の夏』でした。

MikeNeko

 

二学期のスタートまで、あと1週間となった先日の週末に、瓜兄(息子)に自分が課せられている夏休みの宿題の進捗状況を報告させました。結果…その時点での進捗率が約30%…!?魂が抜ける いやいや、あと1週間しかないんだけど…凝視

いくらサピックス偏差値60 overの難関中学校に合格して進学したとは言っても、所詮はただの中学1年生です。そして、その親(私)も「まぁ、好きで入った学校なんだから、宿題も進んでやるでしょう。よだれ」…なんという幻想を信じていたわけではないですが、やはり「中学生になったんだから、自分で考えて、自ら行動するのを見守るべきだ。物申す」という理想を押し付けているだけの子育て初心者です。

 

だから…と言うわけでもないですが、ちょっと瓜兄の通っている学校の宿題を、自分でも整理してみようと思い立っての、今回の「宿題事情」シリーズです。興味があれば、どうぞ…

↓ 「私立中高一貫校進学校の宿題事情①」はこちら

 

 

 

宿題って…何?

そもそも「宿題」って何なんでしょう? (え? そこから!?ww)

私の小中学校時代、宿題とは“学校が児童・生徒全員に課す授業内容の復習を中心とした「練習」「作業」”という印象を持ってました。そのため、本当は学習習慣が身についていない児童に対して、少しでも学習するきっかけを作る程度の難易度でしかなかったと記憶しています。瓜兄もほぼ同じ感覚なのか、とにかく小学校時代に宿題をやることを嫌がりました。「こんなの意味がない!」…まぁ、そうなんでしょうね。塾でもっと難易度の高い問題に取り組むのが当たり前になっている子が、教科書レベルの計算ドリルや漢字練習帳をやれと言われて、楽しくできるわけはないですからね。

 

また、SAPIX生にとっても「宿題」とは、別の意味を持っていました。SAPIXの考え方として、

 「宿題」= 提出することが大事な“作業”

という意識が強いと感じていました。なので、SAPIXにおいては、「宿題」とは言わずに、「家庭学習」と言っていて、提出するしないは、生徒に任せるけど、デイリーチェックやテストでできるだけの学習は、家庭でしてきてください…という趣旨でした。

この考え方…私は、好きですがね。凝視

 

 

普段の宿題

瓜兄の通う私立中高一貫進学校において、「宿題」と言えるのは、本当に少ないです。もちろん、『提出することが大事な“作業”ではないです。中身を学習することが大事な課題ですが、『提出が義務付けられた課題』という意味での「宿題」の話をさせてもらいます。

 

  •  数学 = 教科書準拠の問題集をおおよそ1週間毎に
       指示された問題を指示された範囲でやる。

        <提出: 1週間に1回>
  • 英語 = 教科書準拠の練習問題集を毎日指示された
       範囲でやる。
     <提出:ほぼ毎日>

…これだけなんです。…いや、まぁ、たまに他の教科や副教科で、単発の宿題が出ることもありますが…普段の宿題は、本当にこれだけなんです。

 

でも、先にわざわざSAPIXにおける「宿題」の概念を前述したのは、実はこの項で、意味を持ってくるからです。

ほとんどの授業が教科書を使ってやっているわけではありません。担当教員が用意したプリントを使用している科目が多いです。授業でやった内容を、家に帰ってから“復習してはならない”とは、当然ながら言われていません“提出する必要はありません”が、毎日授業でやった内容を、「家庭学習」で復習することこそが、本当の意味での宿題なのかもしれません。物申す

MikeNeko

 

ここ関西地方…特に大阪府下では、本日から2学期がスタートという学校も多くあります。まぁ、公立中学校が中心の話ですがね。…で、瓜兄(息子)が通う私立中高一貫校では、9月1日から、2学期のスタートとなっており、本日でちょうど『あと1週間で夏休みが終わり』ということになっています。

本日から少し、息子の通う私立中学校の宿題事情について、ちょっと触れてみたいと思います。

 

 

基本カリキュラム

私立の中高一貫校では「あるある」な内容ですが…ほとんどの教科で、教科書を使用していません。なぜそのようなことになっているのか? …まずは、時間割にある"教科"と"科目"を挙げていきます。

 <教科> --- <科目>

  国語  ---  国語  (のみです)

  数学  ---  数学  (主に「基礎解析」をやってます)

         総合  (主に「幾何」をやってます)

  英語  ---  英語  (主に教科書の内容をやります)

         英会話 (ネイティブ教員による授業です)

  理科  ---  生物  (理科の「生物」分野をやってます)

         物理  (理科の「物理」分野をやってます)

         化学  (理科の「化学」分野をやってます)

  社会  ---  地理  (社会の「地理」分野をやってます)

         日本史 (社会の「日本史」分野をやってます)

         世界史 (社会の「世界史」分野をやってます)

         公民  (社会の「公民」分野をやってます)

 

もうお気づきですね。中学1年生なんですけど、既に高校のカリキュラムのような科目に分けられている時間割であり、その科目の専属の担当教員が、授業も受け持つし、テストも作成しています。もちろん、宿題もそうです。

上記科目で、教科書を使用しているのは、『国語』と『英語』のみになり、それ以外の科目は、教科書を使用していません。…と言うより、“使用できない”のだと思います。

 

数学 = 中学3年間の内容を、中学1年生の1年間で、
   全て修了させる予定
のため、教科書の内容で
   授業はできない。

 

理科 = 中学理科は、「理科」として扱われており、
   「生物」「物理」「化学」「地学」などの細かい
   科目に分割されていない為
、教科書を使用すると
   逆に混乱する。

 

社会 = 「理科」と同じ理由…

 

そりゃぁ、教科書なんか使えませんよね。

 

MikeNeko