SAPIXに通う小6のお子様方は、SS特訓を3回終えて、ようやく丸一日の志望校特訓スタイルに慣れてきたところだと思います。昨年の瓜兄(息子)もSS特訓が待ちきれないほど「楽しい!!」と言えるようになったのは、10月に入ってからだったと記憶しています。やはり、1日10~11時間拘束での特訓授業は、拘束時間の短いことに慣れているSAPIX生にとって、慣れるまでそれなりに時間を要するものなんでしょう。
そんな中ですが、明日(9月28日)には、いよいよ『合格力判定サピックスオープン』(以下、『合判SO』という)の第1回が行われます。そこで、今回は、この合判SOに臨むにあたっての心構え的な話をしていこうと思います。…主に、“親の”…ww
前提
今更述べる話でもないと思いますが…『合判SO』は、明日(9月28日)の第1回を皮切りに、12月まで毎月1回実施される計4回の平均をその生徒の「持ち偏差値」として、志望校への合格可能性を考えながら、最終的な受験校を決めるためのバックデータになる、模擬試験です。
なお、「持ち偏差値」に関しては、以前に記事にしていますので、まずはそちらをお読みになった方が、この記事の内容も解りやすいかもしれません。↓からどうぞ…
期待
そうなんですよ! ここで、今まで漠然と使っていた自身の子の「持ち偏差値」なるものが、ようやくはっきりしてくるのです。この「持ち偏差値」は、これまでのSAPIXの合格実績のデータ分析から、各学校の“予測”80%判定偏差値を算出することに使われています。このことからもお解りのように、「持ち偏差値」と「合格可能性」は、とても密接な関係があるのです。
そこで気になるのが…明日の第1回で志望校の80%判定偏差値を超えることができるのか? …ですよね。
今からとても期待に膨らみますよね。…主に、親が…w
…でもですよ、この第1回の『合判SO』直前だからこそ、敢えてその「期待」に、冷水を浴びせてしまいたいと思います。
合判SOの仕組み
そもそも、『合判SO』とは、4回のテストで多くの中学校の入試におけるこれまでの頻出分野や単元を網羅し、総合的な学力の定着度を測る模試なんです。なので、ここで重要になってくるのは、以下の視点なんですね。
- 苦手単元の把握
→ 各回、各教科において分野・単元毎の得点がわかります。これが平均や正答率とどの程度差があるのかで、子の直前での強化ポイントを探るのが、大事です。
- 安定度の把握
→ 4ヵ月にわたる長期戦です。外部生も含めて、似たような母集団での立ち位置が、各回でどのように変化するのか? 子は安定型か? それとも乱高下するのか?
それは、上記「苦手分野・単元」の影響か? はたまた「環境要因」か?
本番前に、子の安定度を見極めるのも大事です。
- 受験校決定のバックデータ
→ これは、「期待」とも相関関係がありますが、『合判SO』の各回個々の結果ではなく、4回受けた結果で判断すべきことです。その結果を受けて、実際のメイン受験校をどうするのか? ここが親の覚悟の決め所です。
子にとっては、毎回“その時”の全力を尽くすことが大事ですが、親にとっては、子の実態をしっかり把握する大事な機会であると思っておきましょう。
「親」の心構え
釈迦に説法になるのでしょうが、大事なことなので、明記しておきます。
「模試の結果」≠「入試での合否」
この大前提は忘れないでください。
前述のように、今後の方針を決める大事なデータ収集の機会です。子は一生懸命に点を取りに行くものでしょうが、親は一歩も二歩も身を引いて、冷静になってしっかり見極めていく必要があるのです。
そのためには、『合判SO』事前の一夜漬けや詰め込みは、意味がないどころか“逆効果”でしかないと、心に刻んでおいた方が良いでしょう。この『合判SO』の結果をどれだけ良い結果を出そうとも、それが真の実力でなければ、子に余計な達成感を与えてしまい、本番での気のゆるみに繋がります。今までやってきたことの繰り返しの中で、自然と出てくる結果…これこそを至宝とする心構えが大事だと思っています。
それができれば…
「合判SOの結果」≒「入試の合否」
※ “日常の延長で受けた結果”であることが前提
これに近づけることが可能になります。
それともう1つ大事なのは、毎回の結果に「一喜一憂」する必要もないです。もちろん、自然に臨んだ結果としてお子様が80%判定偏差値を超えていたとしたら、しっかり褒めてあげることに何の問題もありません。ですが、「合格可能性が○○%だった」ことに対して、過度な期待や失望など必要ないのです。そんなことに一喜一憂するぐらいなら、少しでも結果の分析を“冷静に”行い、苦手分野・単元のあぶり出しをした方が、何万倍も有用です。
『合判SO』に対する親の心構え…
冷静に結果を受け止める
この一言に尽きます。その上で、今後の道筋をどのように描くかの材料とすることです。
6年の後期に入って、一気に受験に向かって行く雰囲気が増している中、親も焦りが出てきている頃と思います。そんな中だからこそ、この心構えはとても大きな意味を持ちます。そして、それによって振る舞いに落ち着きが出てきますので、仮に不本意な結果になった場合でも、お子様に親の焦りを見せて、自信喪失に陥らせる悪循環を防ぐこともできます。
そして、冷静な分析から最終的な“受験校”の決定へ繋げて行けるのです。
瓜兄の場合
具体的な数値は、別途アメンバー限定記事にでもする機会を設けるつもりですが、瓜兄の『合判SO』の結果を参考までに少しお話しすると…
4回受けて1回も、第一志望校の80%判定偏差値を超えることはありませんでした。
安心してください…と言うつもりはありません。
「模試の結果」≠「入試の合否」ではないことの証左であるだけであって、「80%判定偏差値に届かなくても合格できる」ことを証明する材料ではないからです。ですが、これだけは言っておきます。
4回の『合判SO』の結果から、
- 苦手単元の把握
- 安定度の把握
- 受験校決定のバックデータ
この分析結果をしっかり活用できたことで、「80%判定偏差値に届かなくても合格できる“可能性”」を高めることができたと、私は信じています。
親自身が、正確な分析をできなくても良いんです。そこはSAPIXの講師達を頼りましょう。ですが、気持ちだけが逸るのを抑えて、可能な限り冷静にいる心構え、これだけは親の心構えとして、最も大事だと私は思っています。
以上、『合判SO直前スペシャル』でした。
『合判SO』に関しては少し長丁場連載していこうと思います。次回「第1回合判SOの結果活用法(仮題)」をお楽しみに…。
それと同時に、アメンバー限定記事では、瓜兄の具体的な結果から、どのように判断したかの振り返りレポートをアップしていこうと思います。ご興味があれば、↓アメンバー募集の内容をご覧いただき、アメンバー申請をしてください。
MikeNeko