彩河輪真成の「ピタゴラスの経済学」(当たり前を積み上げる新資本論)

 

経済原理を無視した魔法はない

ただし、原理を理解して有効に使えば最高の豊かさを追求できる。

 

日本を豊かにするのは簡単だ。皆がどうすればいいかを理解すれば・・・

当たり前のことを積み上げて経済の森羅万象を説明したいと思います。

 

では、次のモデルはどうでしょう?

 

「モデルA-2」

牛さんは、主として食料生産者です。

寅さんは、主として建設業者です。

ヤギさんは主として金融、医療従事者、その他製造およびサービス業者です。

国は、全員に100万円を支給。国の借金は300万円。

そして国(政府)はコンピューターが運営管理しているとします。

 

国は、都合により働けなくなった人や減産になった人に、失業給付や減産給付として、健全に働いていた時と同額を保障するという法律を定めました。

その後寅さんは健康上の理由で働けなくなったとして、年間100万円の給付を申請しました。

家を作ったり補修したりする人がいなくなったので、みんなの家は、ボロボロになり、また道路も整備されず、茨が生え、通るたびにみんなけがする始末です。

ただ、寅さんは怠け癖が出て本当は病気ではなく、仮病でした。

1年後

国の借金は400万円

国民の資産は、400万円です。

それぞれの資産は

寅さんは、100万円、

牛さん150万円

ヤギさん150万円となりました。

 

1年後牛さんとヤギさんは、道路が通れず生産性が50%になったとして、国に50万円の補償をもとめました。

2年後

国の借金は600万円

国民の資産は、600万円です。

それぞれの資産は

寅さんは、150万円、

牛さん225万円

ヤギさん225万円となりました。

 

国は、法律を改正し失業・減産給付を中止し、また一人125万円ずつ税金を徴収しました。

その結果

国の借金は225万円

国民の資産は、225万円です。

それぞれの資産は

寅さんは、25万円、

牛さん100万円

ヤギさん100万円となりました。

 

寅さんはしょうがなく働きだし、みんなの家を整備することとしましたが、道路は荒れ放題でどうしようもなく、放っておいたため生産性は50%となりました。

よって国の借金は減りましたが、GDPは半分になりました。

 

さらに国は20万円ずつ税金を徴収しました。

国の借金は165万円

国民の資産は、165万円です。

それぞれの資産は

寅さんは、5万円

牛さん80万円

ヤギさん80万円となりました。

 

寅さんは、資産が5万円となり本当に具合が悪くなり、寝込んでしまいました。

食べるものも食べられないので1年冬眠することにしました。

道はさらに荒れ生産性は25%となりました。

寅さんが食料や医療なども一切受けないため、牛さんヤギさんの売り上げは最初の1/2のさらに25%になりました。牛さんは十分な医療が受けられず倒れてしまいました。食料の生産ができなくなり、その国は崩壊しました。

国の借金は減ったのですが、国が滅んでしまいました。

どうです。借金の多寡は関係なかったですね。生産体制を維持できなかったため国は滅んでしまいました。また、働かなくてもよい制度は愚策でした。

自然災害や疫病などの緊急対応は大胆にすべきです。そうでないと生産構造を維持できなくなります。恒常的に働かなく良い制度は愚策です。逆に生産構造のバランスが崩れるからです。

 

詳細はこちらの経済原理をお読みください。

https://ameblo.jp/mike-08/entry-12712941291.html

経済の本質が良くわかる経済原理(本質を理解することに焦点を当てた整理)

※どうしたら国を良くすることができるかも同時によくわかる。

1.貸借は均衡する お金の総和はゼロ、全体としての価値はゼロ(プラスでもマイナスでもない) 実質の価値は以下2.3.のみ

2.労働による価値の提供=労働による価値の享受 =顕在化された真の価値

 この量、質、バランスの最適化

3.実資本=価値を生み出す潜在的価値

4.全体の豊かさを決めるのは生産者(価値の提供者)と非生産者(価値の提供を行っていない者)の割合と生産性の効率

 (≒一人当たりのGDPまたはGNI)

GNIGDPに居住者が国外で稼いだ要素所得(利子・配当や賃金)の純受取を加えたもの

5.資本、富の所有と配分、価値の享受を受ける権利者、その構造が適切かどうかが社会の健全さの指標となる

  (+公民バランスの最適化)

 

1.について言えば国の借金が減って、それに呼応する国民の預金も減った。

2.が減少し、3.が棄損した。4.が崩れたということになります。

 

 続く

 

発行者:彩河輪真成(経済モデル研究所所長)

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