「ホリーランド」「自殺島」「デストロイ」、いずれも人の心の深淵を描出する深みあるマンガです。これらの作品はこのブログでも取り上げましたね。
作者は森恒二さん。
いま森さんは『イブニング』(講談社)で「創世のタイガ」という作品を連載しています。
この作品も僕の興味にかなり刺さっています。
主人公の大学4回生タイガは人類学のゼミの卒業旅行でオーストラリアを訪れます。
男女数人のグループでふと訪れた洞窟で石器時代の人類の壁画に出会います。
大発見でしたが、急に洞窟が崩れ彼らは入った場所とは違う別の出口からなんとか外界に出たのでした。
そこはオーストラリアではなく、マンモスなど現代の世界では異形の生物たちが歩く異質の時代環境でした。
彼らは半信半疑でしたがさまざまな事実から自分たちが旧石器時代に迷い込んだ事を認めるに至るのです。
現在日本の生活に生きる意味を見失っていたタイガは、不安を覚えながらも実は新しい世界にドキドキするのでした。
彼ら彼女らの苦難ではありつつも新鮮でさえあるサバイバル生活が幕をあけるのです。
サバイバル感は、自殺者が絶海の孤島に放り込まれる「自殺島」とやや重なる設定ですが、タイガたちの生き残る手立ての紹介が僕には楽しみです。
人類学の知見で時代環境を推察したり、肉食獣を防いだり、陸亀を手軽な栄養源にしたり、イチジクを活用したり、さっそく彼らは生きる力を見せはじめていきます。
このあとどんな展開をしていくのか?
僕もワクワクしますよ〜。また、紹介していきますね(^_^)
「創世のタイガ」(講談社)第1巻から引用