シャドウ(人格の影)@マンガ「自殺島」が教えてくれること | みかんともブログ

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特にマンガ、アニメなどの二次元、音楽、ライトノベルが中心ですが、最近はポップカルチャーを詠む短歌についても触れています。
あなたも試しにご覧あれ(^-^)

マンガ「自殺島」で、人間の暗部を体現する人物が2人出てきます。
それが「サワダ」と「カイ」。
サワダは主人公セイが暮らす集落とは異なるエリアを支配する凶悪なる存在。住民の心の弱さにつけ込み、絶対的暴君として君臨し残虐と非情の限りを尽くします。
セイたちの集落を支配しようと卑劣な策を用いて画策します。
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また、カイははじめセイの集落にいましたが、自分の優越を信じ、愚かしい他者が死ぬように促します。カイの言葉によって、幾人も自殺していきます。
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結局、カイはサワダに合流しますが、この2人はストーリーを引き立たせる上で重要な存在であるとともに、またユングの心理学で言う、シャドウ、つまり人が持ち合わせる人格の暗部を読者に示す存在なのです。

人は綺麗事だけでは生きていません。登場人物たちが、友情に厚く、愛情に富むものばかりならば、急激にリアリティを失ってしまうでしょう。
ストーリーが終盤になるにつれて、実はサワダ、カイともに弱さを持った人間だったことが伝わってきます。それゆえに凶悪の仮面や虚無のスタイルを選んでいたのかもしれません。
2人を精神的強者として描ききらなかったところに作者の人間洞察が反映していると感じました。

現実の人間は誰しも多面性を持っています。優しい面も残酷な面も。そこに意を向けることも時には必要なのでしょう。
そしてまた、影だけではなく、それ以上に光(理想)をみることも。

いずれにしても、サワダとカイは最後までシャドウとして、主人公セイに立ちはだかってきます。セイはいかにして、「勝つ」のか?そんなところもマンガ「自殺島」の面白さですよ(^_^)