それが「サワダ」と「カイ」。
サワダは主人公セイが暮らす集落とは異なるエリアを支配する凶悪なる存在。住民の心の弱さにつけ込み、絶対的暴君として君臨し残虐と非情の限りを尽くします。
セイたちの集落を支配しようと卑劣な策を用いて画策します。
また、カイははじめセイの集落にいましたが、自分の優越を信じ、愚かしい他者が死ぬように促します。カイの言葉によって、幾人も自殺していきます。
人は綺麗事だけでは生きていません。登場人物たちが、友情に厚く、愛情に富むものばかりならば、急激にリアリティを失ってしまうでしょう。
ストーリーが終盤になるにつれて、実はサワダ、カイともに弱さを持った人間だったことが伝わってきます。それゆえに凶悪の仮面や虚無のスタイルを選んでいたのかもしれません。
2人を精神的強者として描ききらなかったところに作者の人間洞察が反映していると感じました。
現実の人間は誰しも多面性を持っています。優しい面も残酷な面も。そこに意を向けることも時には必要なのでしょう。
そしてまた、影だけではなく、それ以上に光(理想)をみることも。
いずれにしても、サワダとカイは最後までシャドウとして、主人公セイに立ちはだかってきます。セイはいかにして、「勝つ」のか?そんなところもマンガ「自殺島」の面白さですよ(^_^)

