マンガ『もうすぐ死ぬひと』〜人間の弱さを思い知る作品〜 | みかんともブログ

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特にマンガ、アニメなどの二次元、音楽、ライトノベルが中心ですが、最近はポップカルチャーを詠む短歌についても触れています。
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第1話を読んだとき、ハッピーエンドで終わらない予感があった。
人間のエゴと弱さが垣間見られるたびに読むのを止めようかとも思った。
しかし、つい読んでしまう。破滅の予感がするラストへ向けて......

そんな思いを抱きながら「もうすぐ死ぬひと」(原作:竹井10日 漫画:晴瀬ひろき)をラインマンガの連載で読み続けました。そして、昨日最終回を読み終えました。
このマンガはWebコミックであるCOMICメテオで連載されていた作品でリアルなマンガコミックとしても出版されています。

男子高校生の小湊陸(こみなとりく)はゲームデザイナーを目指す普通の男子。陸を好きなのが幼馴染の米坂葉樹(よねさかはじゅ)。陸は高校のアイドル的存在の紀勢莉子に恋していて葉樹を恋愛対象にみてくれません。莉子は葉樹の恋を応援すると励ましますが、そんなときに謎の美少女姫新(きしん)のどかが転校してきます。『もうすぐ死ぬ動画』の噂話を伝え、その動画に映った人間は必ず死ぬというのです。程なくしてのどかは自分の動画がアップされたせいで死んでしまいます。そしてまた新しい動画がアップされ、そこには葉樹と莉子の姿が。陸の本当の愛情を受けないとどちらかが死ぬというのです。
その日から安らかな日常が音を立てて崩れていきました。友情は生き残りをかけたエゴの前に消え失せ、打算と不信が渦巻きます。生徒会長の札沼碧依(さっしょうあおい)や書記の伯備巫女兎(はくびみこと)も巻き込みながら動画の謎に少しずつ近づいていきます。

僕は時に嫌な気分になり、人間の持つ弱さを思い知らされながらも、最新話に更新されるのが待ち遠しく感じられました。
時におぞましい内容ですが、絵のタッチがきれいで残酷な雰囲気を薄めていました。
絵の感じが好きでした。
そして最終回、陸の決断が下されて......。
おそらく主人公はこの結末しか選べなかったのではないか、そんな読後感を持っています。

ちなみに登場人物の名字が全員旧国鉄線の名称からとっているのが僕には興味深かったですよ。

いまコミックメテオでは『もうすぐ死ぬひと』1巻分を無料掲載していますので気になったらアクセスしてみてくださいね。
下にはPR動画も張っておきます。