農民の「誇り」を支援すること | 食と健康を考える

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3月28日の毎日放送ラジオ
たね蒔きジャーナルに
福島県農民連事務局長
根本 敬さんが
出演されていました。

今の日本の事態を
招いてしまった大人世代は、
福島県の農業を
「食べる」ことで支えようと
考えている方も多いと思います。

私も自分自身、福島の農産物を
拒否することはできないと
考えていました。

しかし根本さんが仰られたことは・・・

「食べるべきではない、と、作るべきではない、
を切り分けて欲しい」

「汚染された地域なんだから、それはもう、
絶対食べるべきではないんだと。
ただ、農という営みは、
そこで続ける人たちがいるから、
これをどう支えるかってことのメッセージが
私たちは欲しいと思ってるんですよ」

この根本さんの言葉の意味が
すぐにはピンときませんでしたが・・・

2011年4月11日に開催された 
日本原水協主催特別シンポジウムに寄せた
根本さんのメッセージを読んでみて
はっとさせられました。

今、いくら農作物が売れたとしても
農民としての誇りが
ズタズタにされかねない、
そういう事態になっているのだと。

本来、支援というのは、
まず支援される側のこころに
寄り添うところから
はじまるものであり、
一方的に情けをかけることでは
なかったのだと。

メッセージにはこうありました・・・

心ある方々から「福島の産品」
を買い支えたいという申し出がきます。
こういうみなさんに、私はこう答えています。

 「お気持ちはうれしい。
でも、みなさんにお願いしたいのは、
『東電はあらゆる損害をすべて補償せよ』
という世論を消費地で起こしてほしい。
私たちが安心して作物を作れるようになるまで
運動を継続してほしい」と。

 私たちは、
豊かで美しい福島を取り戻すために
農民として生き抜く覚悟です。