難治性の肝斑治療での『プルリアルデンシファイ』の効果

今回は、以前から継続的にお伝えしている当院での「難治性肝斑」の患者様のご紹介です。

簡単にこれまでの経過を振り返りますと、肝斑に対して『シルファームX』の「肝斑コース」を５回行ったところ、赤みに対しては顕著な改善が得られらものの、色素の改善に関しては頭打ちになっていました（以前の治療経過は⇒こちらです）。

そこで、６回目の『シルファームX』の施術の日に、一旦、次回は肌に栄養を与える治療として、『プルリアルデンシファイ』を行うことにご同意いただきました。それが５月のことで、少し間があいて８月に『プルリアルデンシファイ』の施術にお越しいただいたのですが、夏の紫外線の影響なのか、５回目の『シルファームX』の施術後よりも肝斑と赤みが悪化してしまっていました。まさにこれが肝斑治療の難しさで、一進一退の経過です。

その状態から『プルリアルデンシファイ』を２回行いました。

（↓プルリアルデンシファイ）

それから１か月後の状態が右のお写真です。

いかがでしょうか。『シルファームX』６回の施術で赤みは顕著に改善していたのですが、肝斑の色素の改善があまり見られませんでした。しかし、『プルリアルデンシファイ』２回の施術で、わずかではありますが色素の改善がやっと見られました。

『プルリアルデンシファイ』といえば、先日名古屋で行われた美容皮膚科学会のオンデマンド配信を現在視聴しています。まだ全部見終わっていないのですが、とても参考になったのが「ECM製剤」に関する発表です。具体的には新しいECM製剤である『バイオリジェン』『バイオエクスパンダ―』に関するお話、『ジャルプロシリーズ』や『プルリアルデンシファイ』に関する発表です。『バイオリジェン』については私も試供品で自分に試しているところで、機会があればまたご紹介したいと思います。『プルリアルデンシファイ』については、当院にも「テスリフト」の講師としてお越しくださったやながわ厚子先生（その時の記事は⇒こちらです）の発表で、数あるポリヌクレオチド製剤の中でなぜ『プルリアルデンシファイ』が優れているかのお話が参考になりました。やながわ先生は、肌育の基本にはアミノ酸製剤、具体的には『ジャルプロ』や『スネコス』を愛用されているのだそうですが、『プルリアルデンシファイ』を使用していて思ったように結果が出ない時に、一旦アミノ酸製剤を使ってみたら大幅に症状改善が見られ、また『プルリアルデンシファイ』でその後改善していった症例をご紹介されていました。どの製剤が最も優れているというのではなく、それぞれの製剤の「いいとこどり」をして相乗効果を狙っていくのが美肌への近道かもしれません。

私個人は、最近『ジャルプロスーパーハイドロ』を好んで自分に使用しています。理由としては、引き締め効果を期待しているからなのですが、やながわ先生によると、この『ジャルプロスーパーハイドロ』と高周波機器との相性がとても良いそうで、やながわ先生のクリニックでは『ボルニューマ―』との組み合わせが非常に人気だということも教えてくださいました。当院にも先日『ボルニューマ―』が入りましたので、早速実践してみたいと考えています。

（↓ ボルニューマー）