(つづき)
複合レーザー機器『フォトナ』のエルビウムヤグレーザー(Er:YAG)。
そして、Er:YAGレーザーをフラクショナル照射するためハンドピースが『FSO1』。
その『FS01』は、設定次第で、照射のバリエーションが驚くほど豊富です。
今回は、様々なカスタマイズを可能にしてくれるフォトナの5つのパラメーターをご紹介します。
①熱の入り方を選べる
下の写真は、フォトナ本体のディスプレイの画面です。
まず第一に、熱の入り方を選択できます(赤丸の部分)。
上から順に、「Cold」、「Medium」、「Hot」の3種類の熱量が選択できます。赤線で囲んだ部分の一番上、赤い横線が1本の「Cold」に設定すれば、熱量が少なくなり、ニードリングに近い施術になります。熱が入らず、物理的に穴が開いた状態になるので、熱作用による色素沈着のリスクが減ります。レーザーで物理的に開けた穴から薬液を浸透させる『ドラッグデリバリー』という使い方が可能です。一方、「Hot」にすると熱が入るため、CO2レーザーに近いフラクショナル照射となり、熱作用によるコラーゲン新生や組織の収縮が期待できる一方、色素沈着のリスクが少し高くなります。
②エネルギーの入る深さを選べる
第二に、エネルギーの入る深さを選択できます。
浅い順に、「Low depth」、「Medium depth」、「Large depth」、「Extra Large depth」の4段階があります。
上の写真では、最も深くエネルギーが入る「Extra Large depth」に設定されています。
③照射数を増減できる
1つの部位につき、単発照射(Basic)から最大6連続照射(Turbo6)までが選択できます。
6連続照射を選択すると、設定エネルギーが瞬時に6発照射されることになり、より深く穴があきます。
④パルス幅を選べる
フォトナのエルビウムヤグレーザーには、VSP(Variable Square Pulse)という特殊な技術が採用されていて、5種類のパルス幅を選択できます。
パルス幅とは、レーザーが照射される時間を表しています。
左下の図のように、パルス幅が短くなるほどピークパワーが高くなります。
⑤パワーの増減もできる
以上のそれぞれの設定において、さらにJ(ジュール)数の増減によるパワーの調節が可能です。
以上、フォトナのエルビウムヤグレーザーには、ご紹介した5つのパラメーターが存在します。
ですので、その組み合わせのは、単純計算すると、
熱の入り方(3種類)×深さ(4種類)×照射数(6種類)×パルス幅(5種類)=360通り
そして、360通り×パワー設定(J) によって、びっくりするような設定バリエーションになります。
さらに、照射の密度については、手動になりますが、半分重ねて照射すれば10%となりますし、角度を変えてさらに往復すると20%の密度となります。密度の正確性については、施術者の手の動き次第になるため、アンコアと比較するとその精度は落ちますが、そこは腕の見せ所だと思います。
専門的な話の羅列になりましたが、お伝えしたいことの要点は、まるでレーシングカーのようなフォトナというレーザー機器は、施術者に『用法の経験値』と『照射の正確性』を高いレベルで要求するマシンであるというです。
私自身もフォトナと向き合って夜遅くまで研究を重ねる毎日です(楽しくて仕方ないです)。
これからも、さらに良い結果をお届けできるようにがんばりますのでご期待ください!
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