PerMark社機器使用の3D タトゥー (6年経過時の写真) | Life can be beautiful. (みかこクリニック院長 高木美香子のブログ)

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少し前の話になりますが、BIA-ALCLのについて(詳しくはコチラ)患者さんに知ってもらうために、長らく再来のない患者さん方にBIA-ALCLに関する情報と再来を促す手紙を送ったところ、ある患者さんが6年ぶりに受診されました。以下、ご本人の承諾を得てご紹介します。

 

その患者さんは人工物再建をされた患者さんだったのですが、インプラント挿入手術が落ち着いたあと、乳頭乳輪再建に関しては、タトゥーで色だけつけて欲しいと希望されました。一色の均一な色がつけばそれでいいとおっしゃていたのですが、せっかくなら少し乳頭もあるようにできないかと考えました。そこで、当時使用していたPerMark社の機材一式で、3D風にタトゥーを入れてみたのです。それが今から6年前のことです。

 

その当時から、3Dタトゥーというものがあることは私も既に知っていました。2012年にアメリカのMDアンダーソン・キャンサーセンターに行く機会があったのですが、そこで出会った女医のcrosby先生が、外来見学の際に3Dタトゥーを入れた実際の患者さんを見せて教えてくださったのです(その時のcrosby先生の記事はコチラ)。

 

アメリカで見てきた記憶を頼りに、3D(風)タトゥーを入れました。

 

経過写真は別のページにあります⇒コチラ

(写真が削除されるため別のサイトにあげてあります。)

 

完成時の写真が見つからなかったので、3Dタトゥーとしての完成度がどのくらいであったのか、今となっては全くわかりません。完成時に患者さんが喜んでくださった記憶はあるのですが、おそらく、「なんちゃって3D風」の出来であって、今と比較すると完成度は低かっただろうと推測します。ですが、私自身も感心したのは、6年が経過しても、当時と比較して色が薄くそして明るくなってはいるものの、まだこれだけ色が残っているということでした。

 

最近記事にしているBioTouch社の機材一式を用いた場合、完成後の経過をまだ6か月しか見ていませんので、6年後にどのくらい色が残っているのか、まだ正確な比較はできませんが、今のところ、PerMark社よりは早く薄くなりそうだという印象を持っています。両社の比較に関しては、両側乳房再建した私の患者さんで、片方をPerMark社、片方をBioTouch社の機材で3Dタトゥーを入れてくださった方がいらっしゃいます。色素は同じBioTouch社のものを使用したので、まずは色素ではなくマシーンの違いによる差を見てみようという試みです。その患者さんは医療上の探求の必要性を理解してくださり、いわば実験台に快くなってくださったわけです。その方のご厚意にもこたえられるよう、長期経過もしっかり見せて頂き、また報告したいと思います。

 

機会があれば、同じマシンで色素を左右で変えて経時的な変化を見てみたいとも考えましたが、仕上がりの発色が左右で異なることになるのはさすがに患者さんにご迷惑がかかりすぎるので、これは実行するのが難しいそうです。他には、さらに優れたタトゥーマシンがあるという情報を得ましたので、つい先日アメリカに発注をかけたところです。有益な結果が出たら、こちらも記事にしたいと思います。

 

 

2012年の奥村先生とのアメリカ乳房再建修行の旅。

 

Crosby先生と奥村誠子先生と

(MDアンダーソンキャンサーセンターの外来にて)

image

 

ついでに寄ったグランドキャニオン。

ついで、ですから。

楽しかったなあ。。。