日本形成外科学会総会 in 長崎。 | Life can be beautiful. (みかこクリニック院長 高木美香子のブログ)

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「人工物による乳房再建」の連載を続けているところですが、ちょっと脱線して、最近の出来事についても報告しておきたいと思います。

毎年この時期恒例の日本形成外科学会総会が、4月9日から11日までの3日間、長崎で開催されまして、もちろん私も参加してきました。
学会会場の様子については、このブログでも何度か触れたことがありますので、また同じ話かと思われるかもしれませんが、改めてご紹介しますと、学会の会場は5~6会場に分かれていて、会場ごとに様々な分野の発表が同時進行しています。学会でなされる数多くの発表は、大学病院ではない地方の総合病院に勤務している私にとっては、極めて貴重な情報収集の場でありまして、乳房再建の話はもちろんのこと、それ以外の分野でも、例えば眼瞼や難治性潰瘍のセッションなど、どれも聞きたい話ばかりです。ただ残念なことは、同時刻に行われる発表については、同時には聴くことができないという仕組みになっていて、まことにもったいない限りなのです。大まかな内容については事前に分厚い抄録(プログラムにようなもの)に目を通しておくのですが、一番知りたい肝心な結論部分についてはやはり当日の発表を聴かなければ分からないという内容のものも多く、そういった発表がいくつも同時に複数会場で行われるときは、どれを聴きに行くべきか本当に真剣に悩んでしまいます。「ああ、こんな時に分身の術が使えたら!!」と本気で思ったりします、ということも、以前のブログに書いた気がします。どれも聴き逃したくないので、会場から会場へと早足で行ったり来たりを繰り返すのですが、それでも聴き逃してしまう発表も多く、学会が終了すると、「ああ、あの発表の結論は何だったんだろう??」と、いつも言いようのないフラストレーションを抱えて帰ってきます。全ての発表が発表者それぞれの経験に基づいた大変貴重なものなわけですし、学会はそれを共有することのできる唯一の場なのですから、学会全体の取組みとして、学会発表を録画した映像を閲覧できるシステム(もしくは録画映像を再放送する会場の設置など)を作って頂けないものかと、つくづく思っています。むしろ一般の方々から見れば、未だにそんなシステムがないこと自体、驚きかもしれませんね。

学会の3日間は、そんな風に慌ただしくあっという間に過ぎ去り、学会場とホテルの往復だけで(ちょっとだけ夜の街にも繰り出しますが)終わってしまいます。観光なんてしている余裕は毎年のことながら全くなく、全国どこで学会が開催されてようが、学会の印象はそれほど変わらないというのが正直なところです。ですが、今年の学会での懇親会は、マリーナに併設された素晴らしいロケーションの中で開催され、目の前に広がる海と沈む夕日を庭から眺めながら、長崎らしさを堪能することができました。懇親会では、お会いしたかった先生方に一年ぶりにお会いしてそのお元気そうなお姿に嬉しくなったり、初めてお話させて頂く先生の新鮮なお話に感嘆したりと、本当に有意義な時間になりました。

さて、前置きはこのぐらいにして、次回は学会で入手した情報をお届けしたいと思います。