ボクシングが好きな人、興味がある人ならご存じだと思う。

 

先ずは神足茂利さん、浦川大将さんのご冥福をお祈りいたします。

 

暫くブログを更新しない間に大変なことになっている。

私は重岡選手が大変な事になってしまい自分の冷めかけていたボクシング熱がさらに冷めていた。

 

それでも佐々木選手のウエルター級世界戦は特別な思いもあった。結果は残念でしたが。。。

 

その後の日本人世界戦はあまり興味を持っていなかった。

そんな中先日の興行でリング禍が発生。。しかも結果は最悪のものとなってしまっている。

 

同日の興行で2人もの命が亡くなるという前代未聞の事態。

それを受けてJBCはWBOアジアパシフィック国内タイトル戦を12回戦から10回戦に変更すると発表。

勿論、これ以外にも対策を講じていくと思われるが、正直言って事態はそんなレベルではないように思う。

 

人が亡くなっている。しかも同日の同一興行で。しかも2人も。同じ急性硬膜下血腫で。

 

SNSなどでは減量方法、ラウンド数について言われているようだ。

 

私はそこではなくもっと思うことがある。それは適正階級と階級を選ぶ意識についてだ。

 

日本では圧倒的に軽量級の選手が世界王者になっている。

 

日本人初の世界王者 白井義男氏は164cmフライ級。1952年に世界王者になった。詳細情報は省くが1950年代の成人男性の

平均身長は161~2cm。体重は55kg。白井氏は平均身長よりも大きかったことになる。

2000年代に入ってからのその年によって少し違うが平均身長は170cm以上、体重は62~3kg。

 

日本人の平均身長は約10㎝伸びているのに日本人世界王者は未だにフライからバンタム級を主戦場にしている。

また井上尚弥、井岡一翔、寺地ケンシロウといった代表的な現代の選手の身長は164cm前後。

実に白井氏と変わらない。170cmを超える中谷選手はフライスタート。。。

 

因みにボクシングでライバル関係だったメキシコは80年代から現在までほとんど変わっておらず167cm前後だ。

それなのにメキシコは主戦場が軽量級から中量級に移った、あるいは広がっているようにみえる。

ボクシングそのものの人気が国によって違うだろうから一概には言えないがこれはどういうことだろう?

 

以前、井上尚弥がライトフライ時代を語っている記事がある。

ボクシング人生で初めて足がつった ほぼ絶食…1カ月9・4キロ減量の代償 - 怪物のカラダ - ボクシングコラム : 日刊スポーツ

 

もし井上尚弥がメキシコ人だったら?ライトフライからスタートしただろうか?

日本はいつの間にか市場が軽量級に特化したものになっていた。

方やメキシコは国内ではビッグマッチを開催出来ずアメリカの市場を目指す。

 

メキシコ人に直接聞くことは出来ないが適正階級についての意識は違うように思う。

 

軽量級市場の日本ならミニマムからスタートしたほうが複数階級という箔を手に入れることが出来る。。。

こんな意識が働かないだろうか?より自分が強くなるよりもより相手が弱い階級にアジャストしようとする意識が日本ボクシング界で定説になっているのではないだろうか?

 

私の好きな選手の一人にジョジョ(ジョセフ・ディアス)がいる。彼は以前軽量失敗をしている。その時の記事で

1.6kg超過で王座剥奪、常習犯の前王者は開き直り「命を犠牲に体重を作るつもりない」 | THE ANSWER

 

海外メディアも含めてだが非難の記事があった。だが、この時のディアスのコメントはある意味正しいようにも思える。

勿論、対戦相手のラヒモフには気の毒だったし両選手のファンの私も楽しめなかったのは事実だが。。。

 

軽量をクリアしているのだから問題ないのは分かる。だが先日のエリック・ロサvs高見でも階級が違うようにもみえた。

軽量級は階級のウエイト差は少ない。だから可能になる。より弱い相手のいる階級を求める。

この感覚で日本ボクシング界は軽量級以外にも落とし込んでしまってはいないか?

 

次世代の期待されているボクサー堤駿斗や松本圭佑は相次いで軽量失敗している。堤はコロナが原因だが松本ははっきりと

水抜き減量を失敗し白目を剥いて意識を失ったそうだ。

ボクシング界の“ミラモン”松本圭佑が減量失敗で「白目をむいて痙攣し意識を失い」救急搬送されて日本王座戦が中止…1年間の出場停止処分で年内世界戦計画は白紙に(RONSPO) - Yahoo!ニュース

 

それに対して半年、あるいは1年の出場停止という重い処分が下った。

そして日本のボクシングファンは必要以上ともいえる程のパッシングだったと記憶している。

 

日本ボクシング界、そしてボクシングファンも意識改革が必要なのではないだろうか?

 

ボクシング以外のスポーツも大好きな私からすれば以前からボクシングをスポーツと思って見てはいないが、今回の同一興行で

2人の選手が最悪のリング禍にあってしまうという事態は、具体的な方法や対策云々以前の問題で根底にある無意識の常識に

問題があるように思えてならない。

 

勿論、対策を講じるのは必要だろう。だが、、、それってボクシングを続けることが前提になっている。

 

ボクシングに特に興味のない一般の人からすれば、同じ日に二人も亡くなってしまう可能性のあるスポーツなんて

スポーツあるいはエンターテイメントと認めてやっていて良いの????だと思う。

 

減量方法、ラウンド数、あるいはレフリー、ドクターチェックなどなど。いや救急搬送する手順や迅速な対応なども。。。

 

だがそれ以前の階級制のプロボクシングにおいてより公平により選手が最大限のパフォーマンスを発揮出来る下地・無意識の意識を変えない限り、また繰り返すように思えてならない。

 

プロスポーツの多くは現役を終えてからの人生の方が長い。

 

リングから健康に下りる事が最大の結果だと心から言える、思えるようになって欲しい。

 

思うことをつらつら書いたので間違いなどがあるかもしれないです。

好きなボクシングを楽しみたい。だがもう無理かもしれないな。。。