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【追記です】

昨夜、お世話になった坂上真由美様宛に、Facebookのタイムラインでご挨拶申し上げた内容を転載致します。

ここには私の主観も含まれるかもしれませんが、ご家族からお聴きしてきた、これまでのショウの生きてきた歴史を思い浮かべながら、ショウの死を偲んだものです。

これをお読みいただけると、ショウの生きてきた歴史を少しご理解頂けるかと思います。

よろしくお願いいたします。





坂上真由美様へ

この度『生 ショウ』を、生きて保護することが果たせず、誠に申し訳ありませんでした。
ショウの死という形で、結果を迎えてしまったことを、とても無念に感じております。

また、一枚の写真から、遠い北海道札幌より、ショウの捕獲・保護、身請けを申し出てくださいましたこと、心より御礼を申し上げます。
誠にありがとうございました。

一方でその活動のために、お肉やご寄付をご支援くださいました方々をはじめ、ショウの未来を祈念していてくださった多くの皆様方のご厚情に対しましても、この場をお借りして、深く御礼を申し上げます。
誠にありがとうございました。

*****

この度、ショウの保護にあたり、ご協力くださったご家庭には、『ノンブル』という名の同じ白い毛のオス犬がいました。

約15年前お父さんのお勤め先で捕獲された生後2ヶ月くらいの野良犬の子犬たちの一頭で、同じ職場のブラジル人の方々が『ノンブル』と名付けて呼んでいたそうで、そのままま引き継がれました。
連れて帰ると姿が見えなくなり、家の回りを探したら納屋の裏で、小さく丸まって震えていたのを覚えておられました。

それから約2、3年が過ぎた頃、どこからともなくヌンブルと同じ白い毛をしたメス犬がやってくるようになったそうです。

その子の名前は『妹妹 メイメイ』と名付け、
ご家族は、ノンブルと同じようにご飯を与えたそうです。

そうしているとしばらくたって、次はショウがやってきたのだそうです。

当時ショウは体格も大きくふっくらしていたことから、『デングリ』『デングリ坊』と呼んで、飼い犬のノンブルと同様に、放浪犬2頭を庭先に招いて、いつも見守っていたのだそうです。

当時の広島県は、まだ定時定点回収車が回っており、犬猫の殺処分数が全国ワースト5に君臨する最中でした。
野良犬も数頭の群れで行動をするほどの数が確認されており、捕獲器を借りる際その頃市役所の担当課だった職員さんからは、

『1年間で60頭以上の野良犬を捕獲していました。取っても取っても減らなくてきりがなかったのを覚えています』

という証言も頂きました。

広島県の殺処分されてきた犬の大半は、この野良犬・野犬が占めており、犬猫の遺棄・迷い犬を減らすことは、殺処分を無くす取り組みの中で、必然と直結する重要な事案になるのです。

まだノンブルが一頭で居たとき、野良犬の群れがやって来て、よく吠えたてられ、鎖を引きちぎって裏山に逃げ込んでいたこともあったそうです。
この頃からノンブル、そしてメイメイとショウは、周りの野良犬の群れには属さないテリトリーだったようです。

お父さんとしては2頭を捕獲して首輪を着けたかったそうですが、特にメイメイはまったく近寄ることもなく、捕まえさせなかったそうですが、ショウはお父さんにだけは近寄り、触れさせ、一度は首輪をさせたようなのですが、とても嫌がり続けたので仕方なく外したそうです。

また、4畳もあるような大きな捕獲器でさえも、まったく入ることはなく、以来、メイメイとショウは、いわゆる『野良犬(野犬)』として、生きていくこととなるのです。

それでもノンブルのもとに、メイメイとショウは、たびたび姿を現しては、みんなで庭先で戯れ、ノンブルや猫達と一緒にご飯を食べ、
3頭がくっついて一緒に寝ているところを何度も目にしておられました。

3頭が仲良く横になって寝ていた場所こそがショウが一頭でたまに横たわっていた、あの納屋部屋だったのです。

そして歳月は流れ、15歳近く生きたノンブルは、この春4月16日母屋の玄関の土間で、お父さんが所用で留守をしたわずかの間に息絶えていたそうです。

そのわずか2日後の18日には、あとを追うようにメイメイが、納屋のワラ部屋で丸くなり、まるで寝ているかのように静かに息を引き取っていたそうです。

お父さんにお尋ねしました、
『そんなに仲がよかったのに、ショウのそばから2頭が居なくなったら、ショウは寂しがりませんでしたか?』

ショウは一週間近く遠吠えしながら2頭を探し回っていたそうです。

そうしているとショウの遠吠えは次第におさまり、2頭のお墓のすぐそばに、それぞれ獣が手で掘ったあとを見つけ、ショウが探し当てたに違いない!そう感じられたそうです。

ショウの体毛に変化が見え始めたのは、たぶんノンブルが亡くなるよりもまえだったように記憶されておられます。
しばらく見なくなり、次見たときには赤身になっていたと。
他の子には、不思議と移らなかったと。

ショウは、仲良しだったノンブルとメイメイが、ここにいると確信していたのかもしれませんね。

だからショウはこちらのご家庭を離れなかったのかも知れません。

だからショウは、離れることなく一番ひとけのない蔵で、独り息を引き取ったのではないか
…ショウの死を確認してから二日間ずっとショウ、そしてノンブル、メイメイの、生きてきた歴史を考えていました。

三頭にとってお父さんとご家族のいるこの場所が、この世に生を受け、生きる唯一の安寧の場所であったのだろうと思うんです。

ショウはきっと、またノンブルとメイメイに再会できることを望んでいたのかもしれません。

三頭はこれからも一緒です。

今ごろは、また一緒に走り回っているかも知れません。

そしてずっと私たちの心の中に生きていてくれます。

坂上様、
このたびは、誠にありがとうございました。

全ての犬猫が、幸せにその生涯を終えれる世の中になることを願っております。     

謹んでショウの冥福をお祈り致します。     合掌


・ー・ー・ー・ー・ー

北海道札幌市で活動なされている

NPO 法人  わんハート代表の坂上真由美様が、

6月21日に『生きる。』というタイトルでアップした犬を、捕獲・保護、その後身請けを申し出てくださり、

名前も、タイトルの一文字から、

           『生   ショウ』と名付け、

9月25日より、連日取り組んでおりましたが、
先日10月11日(水)午前10時頃、

ご協力いただいていた、ショウにもっとも近い存在のご家族より連絡があり、
敷地内の蔵の中で、息を引き取ったショウを発見されました。

急いで私も駆け付け確認いたしましたところ、
ショウに間違いありませんでした。

詳しい内容については、後日改めてお伝えさせていただこうと思っています。

多くの方々がショウのことをご心配していてくださいました。

生前のショウへのご厚情に対しまして
心より感謝申し上げます。
誠にありがとうございました。

                                                                  
謹んでショウの冥福をお祈り致します。 合掌