躾という漢字を分解してみると
「身」と「美」という字に分けられます。
これは日本人が作った漢字だそうで、中国にはこれに類する漢字がありません。
躾は、
『身を美しくする、美しく保つ』と解釈できます。
外見ではなく、
行動や仕草の中に垣間見えるものです。
野口晴哉師は、次のような言葉で端的に言い現わしています。
「躾がないと、持っている美しさを発揮することができません。
大人になっても躾のない人は気の毒です」
躾は身に付いているものです。
もしくは、身に付けるものです。
この躾に似たものに道徳教育・倫理教育などがあるが、両者はまったく異質なものです。
その違いを分かりやすくするために、新渡戸稲造のエピソードを次回に述べてみます。