日本人個々にその原因を求めるなら、死ぬ覚悟の欠如にある。
ただ仕事や生活に流されて生きている人が余りに多い。
確たる死生観をもっていない。
死ぬことを考えていない。死を前提に生きていない。
それ故、当事者も周りの家族もまた死を前にして右往左往する。
結果的に、医療に過剰に依存する。
「生き切った者にだけ 安らかな死がある」
野口晴哉の言葉である。この言葉は実に重い。
また、氏は死について以下のような言葉を残している。
「生の尊いのは 死の厳粛なためだ」
「生は いつも死によって輝く」
「死に怯える人がいる。 その人の生に 輝きなきためだ」
「生あるが故に 死あり
死あるが故に 生ある也
何れにせよ 自然の要求也
之に順応すべし 覚悟すべし
生死別ならずして一也」
「最近、病院で亡くなったご遺体は重くて大変だ」
葬儀業者の言葉である。ここから観えてくるものは・・・ つづく