2019年 1月。
イスラエルを車で旅しています。
最終日は、友人がGoogle Mapで見つけた 「青の洞窟」 に行きたいと言っていました。
ただ、その洞窟があるのがイスラエル北端のレバノン国境沿い。
イスラエルとレバノンの間には政治的な衝突があるため、国境沿いは外務省の危険地域マップではガザ地区と並んで 「レベル3」 に指定されている地域です。
さすがにレベル3の地域は… ってことで行かないつもりでハイファなどほかの町を調べていたのですが、イスラエル人夫婦と食事をしている際にそれを伝えたところ、
「全っ然、大丈夫よ!あそこは観光地だし、何も危なくない」
「僕らも時々遊びに行く」 とのこと。
住んでいる人がそういうのであれば… ということで、今回、イスラエル版青の洞窟 「ロッシュ・ハニクラ」 に行ってきました。
途中でみかけた、ローマ時代の水道橋。
ローマ時代の遺跡って、劇場でもお風呂でも水道でも、どこで何を見てもちょっと上がるというか、ワクワクするのはなんでだろう。
海に並行して伸びる道をしばらく走ったら、前方に山が見えてきました。
まさに、あれが国境。レバノンとイスラエルを隔てる山です。
よーく見ると、山の上に白いものが見える。…たぶんあれが、イスラエルが建設しているレバノン国境の分離壁。
まずは、海岸沿いの道にはいって地中海とご対面してみました。湖が多かった今回の旅で、初の、海! 波打ち際を散歩していた犬も喜んでた。
車で岬の上の駐車場まで行って、ロープウェイの乗り場へ。ここから岬を下って海岸近くの洞窟まで下りて行きます。
わりと高低差があって、崖の上と下とを縦に結んでいるという感じ。
海の上を行く感じはやっぱりワクワクします。
ちなみに、チケット売り場もロープウェイ乗り場もかなりの列で、レベル3の危険地帯という雰囲気は微塵もなく、若い学生のグループや家族連れ、カップルなど多くの観光客でにぎわっていました。
下に降りたら、「グロット Grotto」 に入ります。これがいわゆる、青の洞窟。
途中の岩穴から見えた水の色。うーん、もう少し天気が良ければ青かったのかな?
実はこの日は波が中くて洞窟の奥まで行けなかったんです。それでも、歩ける一番奥まで行ってみました。
洞窟の奥にはいけないよう柵がされていました。
でも、そこで見れたのが…
水が通路にザッバーン! って溢れてくる様子。何回かに一回来るのですが、これが見たくてしばらくここにいて何度も見てしまいました。
洞窟を出たら、レバノン国境のほうに歩いてみます。
山の途中まで通路が掘られているのですが、奥まで行くとすでに国境を越えてレバノン内に入ってしまいます。自分の上はすでにレバノンかも?
出国前に見たニュースによるとレバノン側のヒズボラも地下トンネルを掘っていて、イスラエル側に見つかって破壊されたとのことですが… ここは関係ないよね… 大丈夫だよね? と少し不安にはなりました。
さて、洞窟と海を満喫したので、再びロープウェイに乗って上がります。
ロープウェイ乗り場からほんの少し北に歩くと、国境地帯に入るゲートが。おそらくこの先は軍の土地なんだろうな。もう、このほんの先にレバノンがあります。
山の上の国境沿いに伸びる壁も、ここからだと良く見える。
なんか… 日本に住んでいるとあまりこういう、目で国境を見るということがないので、この向こうが別の国で、なんなら敵対している、っていう感覚があまりわからないですね。
…地中海にそろそろ日が落ちます。
さてと!ここからは道路を南下。テルアビブに向かいます。
途中ですっかり陽が落ちてしまいました。
テルアビブへの途中で、カイザリアという町の古代ローマ遺跡をサクっと見学。
もうすでに閉まっていたのですが、見れるところだけなんとなく歩いてみました。
修復中の、十字軍の街のあと。
イスラエルでローマの遺跡を見ると変な感じがする。
幾重にも歴史が積み重なっている国。
さてと。テルアビブについたら、イスラエル最後の夜です。