2018年、12月。
深夜に羽田から出発し、翌朝カタールで乗り換えて、ヨルダンに到着!
生まれてはじめてのガチの中東(モロッコもアラブ/中東文化圏ではありますが、場所としては北アフリカですし)に上陸です。
シリアやイラクと隣接しているので危険地帯のようにおもえるけれど、実は 「中東でいちばん治安が良い」 と言われるヨルダン。
世界的な観光地である死海やペトラ遺跡を有する安全な国です。
とはいえどのくらい 「安全」 なのかはわからないし、アラブの国といえば 「しつこい物売り」「ぼったくり」 などの苦手意識もあり(モロッコの教訓)、英語もどのくらい通じるのかもわからない。
正直、実際に行くまではヨルダンでの滞在をやや不安に思っていました。
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…さて、空港ではまずSIMカードを購入。
Orange と Zainの 2社が出店していました。Orangeが激混みだったのでZainにしたのですが、1か月間 1日 通信16メガ(20だっけな?)で、国内通話無料、国外通話 60分 がパッケージで、日本円で 3,500円くらい。
その後、迎えに来てくれたおっちゃんと一緒にレンタカーのオフィスに移動。
レンタカーのオフィスでは、多少なまってはいるものの、おじさんたちみなさん英語は当たり前に話されます。
レンタカーを借りた後は、近隣のマダバという町へ移動。
ここからは 30分ほど。あいにくの雨。
雨が上がるころにマダバに到着しました。
目指したのは、ギリシャ正教の聖ジョージ教会です。
ちかくに駐車場が見つけられず(あとで発見したのですが)、やむを得ずちかくのお店の前に路駐しようとしたところ、店のおじさんが出てきました。「あー、怒られる!」 って思っていたら、「もうちょっと前に停めるといいよ」 って誘導してくれて、さらに 「聖ジョージならここを登ってすぐだよ。1時間くらいでうちの車が戻ってくるから、それくらいには帰って来てね」 と。
や、やさしいやん…?
「おじさん、やさしかったね」 って話しながら、聖ジョージ教会へ到着。
この教会には 「マダバ地図」 と呼ばれる、モザイクで描かれた紀元1世紀の古地図が残っているんです。
壁の色味も鮮やかで可愛い、ビザンチンの教会。
床の一部にタイルのモザイクがありました。
向かって右が北にあたり、ヨルダン川、死海を挟んで手前が西側。
城塞に囲まれた丸い町がエルサレムです。なんか、可愛いらしい感じ。
それにしても、1世紀の時代にこんな地図があるって驚くべきこと。日本最古の地図は14世紀のものだそうです。(紙とタイルの違いもありますが)
ヨルダン中部にある世界遺産 ウム・アル=ラサス の遺跡も、3~5世紀の美しいモザイクで有名です。今回は行けなかったのですが、行ってみたかったな。
さて、マダバをブラブラ歩いてみて、軽く何か食べてから出発しましょう。
まず、とうもろこしの屋台が出ていたので、さっそくひとつお願いしました。
まるごと一本ではなくて粒コーンの状態になっていて、好みのスパイスや粉チーズをまぜてから大小のカップによそってくれます。
このコーン売りのお兄さんに 「どこから来たの?」 と英語で聞かれたので 「日本だよ」 って答えたら 「日本か!それは良かった。日本は良い国だ。ヨルダンには日本人もたくさん住んでいるんだよ。言葉を教えたり、サッカーを教えているんだ」 って教えてくれました。
(ヨルダンにたくさん日本人がいるだなんてあんまり考えたこともありませんでしたが、あとで調べたら日本語をおしえるプログラムがあるようです)。
「良い旅をね!」 って笑ってくれた。こういうところで大きなお札をだしたら十分なおつりが戻ってこないことを覚悟したりするのですが、おつりをごまかされることもなかった。
ちっちゃな屋台のお兄さんだけど、十分な英語だったし、誠実だった。
…ヨルダンは、とても良い国かもしれない。
その後、近くのピザ屋さんにて、「ヨルダン風ピザ」 をテイクアウトしてみました。
ヨルダン風ピザは、ピザ生地で乾燥ハーブや胡麻を挟んだような食べ物で、オリーブオイルの風味がしつつ、ジャリジャリしていてなんだか今まで食べたことのない食感。でも美味しい!
食べ終わったら、アンマン空港のほうにいったん来た道を戻り、そこから デザートハイウェイ に入ります。
デザートハイウェイ はヨルダンを南北に貫く交通の大動脈。
砂漠(デザート)の中のハイウェイ っていうのを体験してみたくて、行く前からワクワク楽しみにしてました。
ハイウェイといっても日本の高速道路のように有料ではないし、高架になってもいないので単に自動車専用道路という感じ。
その名の通り、何もない茶色い風景のなかをどこまでも走ります。
雨あがりなので天気はいまひとつ。
この道は交通量もあまり多くなかったのでヨルダンに来て初日に走る道としては最適だったのではと思います。
事前に読んだブログ記事などで 「荒い」 と書かれていたヨルダンの運転。
ちょっと不安に思っていたのですが、来てみて実際に感じたことは…
ヨルダンの交通マナーは、なんていうか、独特でした。
最初はひどく荒っぽく、無茶な運転をするように感じるのですが(車線は基本無視で2車線の道路に3台、4台の車が走ることもままあるし、逆走もするし、交差点も早い者勝ち)、慣れてくるとその運転の中にも不思議な 「阿吽の呼吸」「譲り合い」 があることが分かってきて、ガチガチに縛られていないだけで彼らなりのルールの中で運転しているということがわかってきて。
とはいえ、最初はちょっと怖かったし、何度かガチの交通事故を目にしたので、無事故で帰ってこれて良かった!!
さて、この道をこのまま南下して、ペトラに向かいます。