2017年 GW。
飛騨高山から新穂高ロープウェイまで足をのばしたり、長良川鉄道でゆるゆると一日過ごしてみたりと、古い日本の美しい景色を旅した岐阜県に、今回もまた行ってきました。
初日は養老と犬山を回り、郡上八幡で一泊。
そして二日目の今日は郡上八幡の町をぶらぶらと町歩き。
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二日目の朝は少し朝寝坊して出発。
遅めの朝食を昼ごはんにして、まず向かったのは、郡上八幡城です。
このお城は、寒い季節の早朝に町の外から眺めると、霧がわいた山々のなかで 「雲に浮かぶ天空の城」 のように見えるんだそうです。
※ こちらの写真は郡上八幡観光協会さんのHP からお借りしました。
雲の中の城といえば最近は 「竹田城」 が有名ですが、あちらが 「竹田城跡」 なのと違ってこちらには天守閣の姿があります。
ただ、宿の方に伺ったところ、「明日は晴れで気温があがるので見えない」 と断言されたので、あきらめて寝坊することにしたのです。
そこで、ゆっくりでかけて昼ごろにお城に向かいました。
山城なので、お城までは10分ちょっと、坂道や階段を登っていきます。
雨が降りそうな空模様で、周囲の山々にもすごく霧がわいていました。
もしかして、町の外に出れば 「天空の城」 が見えたのでは・・・?
かつて国宝だった天守閣は空襲で焼失。その後、昭和8年に木造で再建されました。木造の再建天守閣としては日本最古、なのだそうです。(なんかややこしい)。
天守閣から眺めた山々、霧をまとって白く煙っていました。綺麗だな・・・。
山がある場所は、水もきれいですよね。
山から流れてくるきれいな水。
郡上八幡は長良川とその支流に挟まれた水の町です。
そう。郡上おどり(盆踊り)で有名な郡上八幡ですが、美しい水であふれる名水の町としても知られているのです。
なかでも、古くから残る湧水 「宗祇水(そうぎすい)」は、全国の名水百選の第一番に選ばれている自慢の名水。
湧水は 「水源」 → 「飲料」 → 「食糧洗浄」 → 「食器洗浄」 と用途が分けられ、水位がだんだん低くなって、最後は川に流れる仕組み。
こういう風に用途を分けた水桶を 「水舟」 と呼ぶそうです。
名水百選の名水も、もともとはしっかりと生活に密着したものだったのですね。
せっかくなので、備えてあったひしゃくでお水を飲んでみました。
冷たくて美味。昨日の 「養老の滝」 といい、水を巡る旅だなぁ。
路地を曲がって見つけた、水のこみち。
ここにあるのも 「水舟」 ですね。たしかに舟の形。
井戸水から水があふれ、小さな流れを作っていました。小路のわきにはベンチなども置かれていてとても涼しげです。
ここに限らず町の中には、小さな水路がめぐらされ、家々の前には必ず水路が走っていました。こちらは古い職人町。
木造のおうちなので、火事は大敵。
どこかで火がでたらすぐに水路の水をかけられるよう、それぞれの家にの軒先にはかならずバケツがいくつか吊るしてありました。
どこを歩いても絵になる、古き良き日本を感じさせ、なにげないのに美しい風景。ここでもやっぱり、水が効いています。
鯉や鮎などがおよぐ小川に沿った細い道、いがわこみち。
洗濯用の水場も三か所あって、地元の人の社交場でもあるそうです。
夏にはすいかや野菜をカゴにいれて冷やす光景も見られるとか。
いまだに、生活の一部として川の水が生きているなんて羨ましいです。
どこの水もきれいに澄んでいて、清々しかった。
ほんとうに、どこを歩いても水が目につく、水の町 郡上八幡。
古い日本をちゃんと残してあって、観光地だけど、ちゃんと生活の匂いがする町。
そういう意味では飛騨高山よりも好きかもしれません。
その郡上を、もう少し、歩きます。