ロシア鉄道の旅 - 世界遺産 エカテリーナ宮殿 | * たびばな * 旅好き女子のあちこち歩き

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主に鉄道でヨーロッパ34カ国、世界57か国をぐるぐると駆け回り、とにかく歩き回った、充実した旅の記録です。いろんな人に出会ったり、いろんなものを食べたり、旅のワクワクを少しでもおすそ分けできれば嬉しいです。持ち物やルート、予算についても情報いっぱい。

2011年 5月 6日。

 

ちょっと寝坊して 10時ごろ起床し、まずは地下鉄一駅分移動して街の中心部へ。

 

昨日の夜 満席で入れなかったレストラン 「文学喫茶」 に、早めのランチを食べに行ってきました。

 

かつて有名な文豪たちも通ったというこのレストランは、サンクト・ペテルブルクでもっとも有名なレストランなんだそうです。

 

味も雰囲気もサービスも文句なしなのに、ランチタイムはセルフサービスのカウンターがあったりして、すごくリーズナブル。毎回ここで食事してもいいくらいお勧めです。

 

今回 オーダーしたのは、ロシア料理の代表選手、ボルシチ!

 

 

 

ビーツと野菜、肉を煮込んだ赤いシチュー 「ボルシチ」 は、ロシアだけでなく、東欧各国で広く食される具沢山のスープ。ツボ焼きのような形状でともされるのがロシア流です。

 

正直、この大きさなのでスープだけでおなか一杯。

メインを取らずにパンを取って、スープとパンで十分だった。

 美味しかったけどね!

 

 

 

食事が終わったら地下鉄で移動。

 

今日は、世界遺産のエカテリーナ宮殿に向かいます!

モスクワに引き続き、見てください、このエスカレーターの長さ!

たとえば宇宙ステーションとか、なんかちょっと近未来を想起させる長さです。

 

 

 

モスクワの地下鉄はカード型のチケットでしたが、サンクトの地下鉄はトークン。

 

 

25 Rub で一枚、トークンを購入して、それを改札のスロットに入れて利用します。

 


さて、地下鉄で モスコフスカヤ Mockobckar 駅に移動し、下車。

 

駅の近くにあるレーニン像のある広場の横から、エカテリーナ宮殿のある ツァールスコエ・セローの町までいくバス (マルシュルートカと呼ばれる小型バス) が出ています。町までは 30分。

 

 

バスを降りて庭園に足を踏み入れると、そこはまるで、小さな森。

 

 

そして、その森の中に現れるのが、この水色の瀟洒な建物です。

 

 

世界遺産、エカテリーナ宮殿。

 

 

1724年に、ピョートル大帝の后である エカテリーナ 1世のために建設された宮殿です。

 
 


外壁の長さは 300m。2度の改築のためにバロック様式とクラシック様式が融合した建築様式の建物になっています。

 

まずは宮殿内を見学しましょう。

内部に入るには、全員このような靴カバーをつけます。(雨だったからかな?)

 

 

いちおう時間ごとのツアー制になっていますが、ガイドの説明がロシア語のみだったので、わたしは自分のペースで見て回りました。

 

 

見学のスタートは右上の中央階段から。

 

 

 

 

階段をはさんで東と西にはそれぞれおかれているのが、小さな天使像。

東側にあるのが 「目覚める天使」、西側のが 「眠れる天使」 だそうです。

 

 

 

 

踊り場から大広間へ!

黄金の装飾が絢爛豪華なのに不思議と下品じゃない美しい広間。

 

 

 

窓が大きく、鏡が多用された広間は、照明が少ないのにとても明るい。

エカテリーナ 2世がこの間で来客と謁見したのだとか。一面に描かれた天井画も圧巻。

 

 

やはり金で飾られたエカテリーナの間。
 

 

壁面に備え付けられた、青い陶器でできた大きな家具は暖炉です。

 

 

金の細工で作られた紋章には、双頭の鷲。

 

 

 

きらびやかな食堂。ここで王族たちが食事をしていたのでしょうか。

 

 

 

それにしても、宮殿内にはいくつのお部屋があったんでしょうか?

復元し、公開されているのはその一部ですが、とにかくたくさんの、美しい部屋が続きます。

 

 

壁面すべてが絵画で覆われた 「絵画の間」、ローマ風レリーフと壁画が美しい緑の食堂など、それぞれのお部屋で装飾が違うのも贅沢。

 

 

 

 


そして、どの部屋も驚くほど美しい天井画で飾られていました。バロックの魅力ですね。

 

 

 

 

特徴的な装飾といえば、唯一撮影禁止だった、一面が琥珀の細工で作られた 「琥珀の間」。

 

第二次大戦後にナチス・ドイツの手によって琥珀が略奪されて以来失われていたのですが、近年復元が進み、2003年から公開されています。

 


こんな美しい宮殿で何不自由のない暮らしをしていたはずのエカテリーナですが、ピョートルとの夫婦生活はうまくいっておらず、肖像画の表情にもそれが現れているようにも思えます。

 

 

後年、彼女はクーデターを決行。夫ピョートル3世から王座を奪い、幽閉中のピョートルを暗殺してしまいました。

 

派手好きで愛人が数百ともいわれた彼女ですが、政治的手腕には長けていたようで、在職中にロシアの領土は拡大。ボリショイ劇場や現在エルミタージュ美術館となっている数々の宮殿を建設するなど、ロシアを盛り上げた立役者のひとりとなりました。

 

そんなエカテリーナ2世が毎日お茶を飲んだ離れが、小さな池を見下ろす 「グロット」 と呼ばれる建物。天気がよい夏の日ならきっと綺麗なんでしょうね。

 

 


そのほかにも、小さな森のむこうには大小いくつもの宮殿や迎賓館などが点在し、すべて見て回るには、半日では足りないと思います。

 

今回は小雨だったこともあって、エカテリーナ宮殿と、このグロットだけで切り上げました。

 

 

来たときと逆のルートで、市街中心部まで戻ります。

 

 

 

昨日間に合わなかった 「血の上の救世主教会」 に急いで向かったのですが、今回もギリギリで間に合わず、目の前でカッサがクローズ。明日に持越しです。

 

 

しょうがないので、大通り沿いのカフェで軽く夕食を (雨で寒かったのでまたスープ)。

 

 

 

今回は昼の経験を生かして、スープと小さめのミートパイで終了です。これでも満腹。

 

 

 

 

夕暮れの街をのんびり歩きながら、地下鉄駅へ。

 

左の建物は、長い回廊を持つ 「カザン聖堂」。

「イサク聖堂」 や 「血の上の救世主教会」 が博物館的に公開されているのに対して、この聖堂はロシア正教の中心教会として現役なのだそう。内部の撮影も禁止です。

 


地下鉄で移動し、ホテルに到着したら、もう出発の準備。

 

長かったような、駆け足だったようなロシアの旅ももう終了し、明日は帰国便に乗る日です。

 


 

 


 

 

 

Hotel Alexandria

シングルルーム 2,000 Rub

(レジストレーション料 100 Rub)

 



 

地下鉄 (メトロ) 1回 25 Rub (地下鉄)

ランチ 705 Rub (文学喫茶)

バス 片道 30 Rub (バス車内)

エカテリーナ宮殿 公園+宮殿 見学料 420 Rub (エカテリーナ宮殿)

夕食 850 Rub (大通り沿いのカフェ・レストラン)

 

※ 1 ルーブル = 約 3 円

 

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