豪華寝台列車 「赤い矢号」 でサンクト・ペテルブルクへ | * たびばな * 旅好き女子のあちこち歩き

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主に鉄道でヨーロッパ34カ国、世界57か国をぐるぐると駆け回り、とにかく歩き回った、充実した旅の記録です。いろんな人に出会ったり、いろんなものを食べたり、旅のワクワクを少しでもおすそ分けできれば嬉しいです。持ち物やルート、予算についても情報いっぱい。

2011年 5月 4日。

 

3日間と短い滞在ながら、時間の許す限り歩き回ったモスクワも、とうとう、今日で最後。

 

 

美術館や博物館などまだまだ見たりないのは残念ですが、今夜の夜行でサンクト・ペテルブルクに向かいます。

 

 

22時ごろホテルで荷物をピックアップし、地下鉄で、レニングラード駅へ。

 

 

 

レーニンの頭像が飾られた駅構内。わたしの乗る列車は 23時 55分発の便。

 

 

 

実は今回、モスクワからサンクト・ペテルブルクの夜行列車を、ちょっと楽しみにしてきました。

 

なぜなら、数ある夜行列車の中でも、歴史ある豪華夜行列車 「赤い矢号 (レッド・アロー号 / クラースナヤ・ストレラー号)」 を予約してきたからです!

 

まだソ連時代の1931年に運行を開始した 「赤い矢号」 は、ロシア初の寝台特急でもありました。

 

そんな伝統ある夜行寝台の 「赤い矢号」 は、いまでもほかの寝台車とは一線を画していて、内装がちょっとだけ時代がかっていて豪華なんです!

 

わたしが駅に着いたのが 22時半、列車がホームに入ったのが 23時。

ホームでわくわくと待っているわたしの前で、ゆっくりと窓に灯をともす 「赤い矢号」。

 

 

 

 

やっと乗車できたのは、23時 20分。

 

待っていた女性の車掌さんにチケットを見せて、ワクワクしながら乗車しました。

 

 

赤いじゅうたんの上にはなにやらまだ布がかけてありますが、窓のカーテンは雰囲気たっぷりです。

 

シベリア鉄道の中国車両と比べると雲泥の差の、近代的な綺麗な車両だったのも印象的。(サモアールがないのはちょっと残念?)

 

案内されたのは、2段ベッドが向かい合った、ゆったりしたコンパートメント。


今回わたしが予約してきたのは、2等車だけど 「2+」 というひとつ上のクラスで、朝食がついているチケットです。

 

 

その朝食は、ケースに入って、すでにコンパートメントにセットしてありました。

 

中身は何なんだろう?明日の朝がいまから楽しみ。

 

 

お部屋には、飛行機の中で配られるような、アメニティがついていました。

スリッパに、歯ブラシに、ナプキン、ウェットティッシュ、靴べら。

 


「赤い矢号」 だけに、赤いスリッパ。ちょっと嬉しい。

 

同室は、ものすごくきちんとした身なりの、年配のロシア人紳士でした。

(もう70歳近いだろう方でしたが、ピシっとしたスーツ姿で、とても礼儀正しいおじいちゃんでした。年配の方にしては珍しく、英語がちょっとだけ話せたのもビックリ。)

 

列車が発車すると、しばらくしてすぐに、おじいちゃんが寝る支度を始めました。

 

そこで、「電気消してて良いですよ、もう寝てしまってくださいね」 と伝えて、本を片手に食堂車へ。

 

 

白ワインとちょっと迷ったけど、やっぱりビールをオーダーしました。

 

真っ暗の窓の外を、ときおり小さな灯りが飛んでいきます。心地よくゆれる列車の中で、なんとなくひっそりと、お酒を傾ける人たち。

 


夜行列車の食堂車で飲むお酒は、なんでこんなにワクワクするんだろう?

 

部屋に戻ったのは 1時ごろ。2段ベッドの上で毛布にもぐりこみました。

 

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2011年 5月 5日。

 

6時 55分に目覚めると、おじいちゃんはすでに起きて身支度が済んでいました。

 

サンクト・ペテルブルク到着は 7時 55分なので、向かい合ってゆっくりと、朝食を食べます。

 

 

 

ステッカーに赤い矢号の絵が描かれていて可愛い。
 

 

朝食の中身は、パン数種類と、ハム、チーズ、バター、ジャム、ヨーグルトにパイナップルのゼリー、チョコビスケット。案外、たっぷりで美味しい。

 

 

車掌さんがコーヒーか紅茶も用意してくれました。

 

ときおりふと思い出したように、おじいちゃんが片言の英語で、窓の外の町について話をしてくれます。

 

「この町は工場で有名なんだよ」 とかね。

ふむふむ。

 

外の廊下にかけてあった布はいつの間にか外され、綺麗な赤い絨毯が姿を現していました。こうでなくっちゃーー!

 

 

 

そして、7時 55分定刻に、列車はサンクト・ペテルブルクに到着しました。

おじいちゃん、そして車掌さんに挨拶をして、下車。

 

 


うひゃぁ、早朝だということを考慮しても、・・・寒い!

 

到着したのは、サンクト・ペテルブルクのモスクワ駅です。

 

 


ここから地下鉄に乗って、ホテルに移動。

 

さて、また新しい場所での一日が始まります!

 

 


 

 

 

 


 

モスクワ Москва 23.55 - 7.55 Санкт-Петербург サンクト・ペテルブルク (8h)

ロシア国鉄

 


 

地下鉄 28 Rub (モスクワ地下鉄)

水とクリスプス 85 Rub (モスクワ=レニングラード駅

チョコレート 30 Rub (モスクワ=レニングラード駅)

レストランカーのビール 350 Rub (食堂車内)

 

※ 1 Rub (ルーブル) = 約 3 円

 

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