バルセロナ、ピカソのあしあと | * たびばな * 旅好き女子のあちこち歩き

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主に鉄道でヨーロッパ34カ国、世界57か国をぐるぐると駆け回り、とにかく歩き回った、充実した旅の記録です。いろんな人に出会ったり、いろんなものを食べたり、旅のワクワクを少しでもおすそ分けできれば嬉しいです。持ち物やルート、予算についても情報いっぱい。

1998年 秋に訪れた、アートをめぐるバルセロナ旅行。

今日のテーマは、「ピカソ」です。

 

 

パリで活躍していた印象の強いピカソですが、スペイン南部のマラガ生まれで、14歳から、パリに移り住むまでの数年の間、バルセロナで暮らしていました。

 

その画家人生のなかで何度も画風を変えていったことで知られるピカソ。若いバルセロナ時代のピカソは、わたしたちの知っているピカソとは、ちょっと違っていて、すごく新鮮な驚きでした。

 

 

ピカソの散歩は、ゴシック地区から。

 

起点は、バルセロナのゴシック地区にそびえるカテドラル。

そこからほんの少し歩いたプラサ・ノヴァ (新広場) には、ピカソの壁画があります。

 

 

まるで子供の落書きか何かのようにも見える、自由な筆致。ミロやパウル・クレーの絵を思わせる、白と黒のシンプルな壁画です。

 

でも、よく見ると、筆で描いた線に見えている部分は、黒い石が埋め込まれてできているんです。現地で見てこその発見。

 

こういう壁画や建築などの大きなアートは、なかなか展覧会などで来日したりはしてくれない、ここでしか見られない貴重な作品です。

 


さて、 そこから、ゴシック地区の細い路地を抜けていくと、9歳のときから 「青の時代」 までのピカソを所蔵する 「ピカソ美術館 」が。

 

 

 

美術館に使われているのは、歴史を 13世紀までさかのぼることのできる古い古い大邸宅。

 


コレクションのメインは、バルセロナで活動していた初期のピカソです。

 

後期のピカソからはまったく想像できないくらい、写実的で緻密な画風の初期のピカソに出会えるこの美術館では、ピカソを見る目が変わるはず。

 

16歳のときに描いた 「科学と慈愛」。子供のころからとんでもなく絵がうまかったんですね。

 

 

バルセロナで美術学校に入学したピカソは、絵を 「学ぶ」 ことを無意味に感じ、退学。その後、親友の死を経て、人々の姿を青を基調に描く 「青の時代」 に入っていきます。

 

 

そんな バルセロナ時代の若きピカソが、通い続けていたという有名なお店があります。

 

4匹の猫 を意味する 「クアトロ・ガッツ (4gats )」 というそのカフェには、当時、バルセロナの若い芸術家たちが集っては語りあっていたんだそう。

一度は閉店していましたが、ピカソ生誕 100年の 1981年に、当時の雰囲気のままに再オープンしたのが今のお店。

 

 

 

アールヌーボー (スペイン語でモデルニスモ) の雰囲気を今に伝える内装。

 

 

手前はカフェ、奥はかなり広いレストランになっていて、食事もできました。


小説 「風の影」 や、映画 「それでも恋するバルセロナ」 などに出てきたりとバルセロナではアイコン的なお店。

 

雰囲気を楽しみに、コーヒーやワインを飲みにカフェに寄ることをお勧めします。



 

※ カメラの日付を合わせていなかったようで、写真の日付はまったくのデタラメです。

 

※ 今回、picasso museu、4gats のウェブサイトから何枚か写真をお借りしました。

 

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