ルーマニアの世界遺産、ビエルタンの要塞教会 | * たびばな * 旅好き女子のあちこち歩き

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主に鉄道でヨーロッパ34カ国、世界57か国をぐるぐると駆け回り、とにかく歩き回った、充実した旅の記録です。いろんな人に出会ったり、いろんなものを食べたり、旅のワクワクを少しでもおすそ分けできれば嬉しいです。持ち物やルート、予算についても情報いっぱい。

2009年 8月 4日。

 

ホテルで朝食を取ったら、今日は ビエルタン という近郊の小さな町 (村?) まで足を伸ばします。

 

 

ビエルタンまでは、ツアーに参加するか、タクシーをチャーターするしか足がないので、ホテルの女の子に、タクシーを頼んでもらいました。


今回泊まったホテル 「CASA EPOCA」 は、出発前に調べて、電話番号のメモだけ取っていたところで、ブラショフから電話して予約しました。(世界携帯って便利よねー)。

木のぬくもりがとても温かい、やさしいホテルです。

 

 

 

 


頼んでもらったタクシーに乗って、シギショアラの町を出ます。

 

 

タクシーのおじちゃんは、英語をほんのちょっぴり、ドイツ語をほんのちょっぴり、話します。わたしはルーマニア語ができないので、会話は主に、その 「ちょっぴり」 の範疇で行われるのですが、気のいいおじちゃんで、会計もウソをつかれることがありませんでした。


しばらくすると町並みがなくなって、緑のなかの一本道に。

 

 

 

走ること 30分くらいかな。遠くに見えてきた小さな町と、大きな教会。

あれが、今日の目的地、ビエルタン 。


炎天下のもと、時間が止まったかのような、小さな、静かな、田舎の村です。

 

 

 

 

でも、ビエルタン には、ユネスコの世界遺産に登録されている 「トランシルヴァニアの要塞教会群」 のうちのひとつがあるのです。中世の時代に外からの襲撃に備えて作られた要塞教会で、3重の外壁に囲まれているのは、ここ ビエルタン だけだそう。


教会のまんまえの小さな広場でタクシーをとめてもらいました。

 

 

外の壁から、奥の教会を。何重もの壁の向こうに、教会が見えます。

 

 

教会は丘の上にあるので、そこまで、薄暗い木造の階段を上って行きます。

 


丘のうえにそびえる教会。

 

 

 

遠くから見ると、ものすごーく大きく見えたけれど、それは3重の壁に囲まれているから。もとの教会自体は、それほど大きなものではありません。

 

 

3重になった壁の間は、歩いて回ることができます。

 

 

 

壁にはそれぞれ、射撃用の穴が。まさに、要塞です。

 

 

 

中世の戦乱の時代、ほかの国から攻め込まれた時のために、丘の上の教会を砦に変えて準備をしたザクセン人 (ドイツからの入植者)。けれど、実際に攻め込まれて、この要塞が使用されることはなかったんだそうです。

 



昔はもっと栄えていた場所だったのでしょうか。

 

今の、この、緑のなかに取り残された集落のような ビエルタン からは、どうしてここに砦を作ろうと思ったのかを、思い描くことすら難しい。

 

 

教会を見終えて、すこしビエルタンの町を歩いてみました。

見どころなんて教会以外に何にもないし、交通の便が悪いから観光客もそれほど多くない。

 

ほんとうに、小さな町です。


ほかの町とを結ぶ、唯一の大通り。

 

 


その大通りを、荷馬車が行きます。


町の中心にある、小さな公園。

夏のルーマニアは、バラがとてもきれい。冬の旅では見られない、色鮮やかなヨーロッパ。

 

 

 

 

やはりここでも、思う。

ルーマニアって、なんだかやっぱり、どこか南米のテイストがあるよね。

 

 

 

 

それにしても… 写真から伝わるでしょうか?

 

若干色飛びしてしまうくらい、この日は本当に日差しが強くて、ものすごく暑かったんです。湿気がないので日陰に入れば大丈夫なのですが、町を歩きまわるのはかなり厳しい。

 

ちょうど、一番日が高い時間帯だったし、人の姿もまばらで。

 

 

だから、いま思い出すビエルタンは、まぶしく、しんと静かな、時が止まった場所。



 

…さて、タクシーはいちどシギショアラに戻ってしまっているので、電話をかけて、広場で待ちます。ビールを飲んで、ポストカードを書きながら。

 

 

 


電話して30分くらいかな、おっちゃんのタクシーが戻ってきてくれました。

シギショアラまで、また 30分かけて戻ります。 さよなら、ビエルタン。

 

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田舎の町をいくつも通って、シギショアラの町に戻ってきました。

 

 

 

 

郵便局でハガキを投函し、ホテルに荷物を取りに行く前に、まずは、ランチ。

小さなシギショアラの町の、片手で数えるほどしかない選択肢のなかの一軒で。

 

 

 


ランチを終えると、荷物を手に丘を下りて、駅へ向かいます。

 

昨日のうちに駅で確認しておいた、日に 3本 (午後 1本) しかないシビウ行きの列車をつかまえなくては。



 

 


 

シギショアラ Sighisoara - Biertan ビエルタン (片道 30分ほど)

タクシー

 

 


 

タクシー 片道 56 Lei (シギショアラ)

教会入場料 5 Lei (ビエルタン)

ポストカード 2枚 3 Lei (ビエルタン)

切手 8 Lei (ビエルタン)

ビール 5 Lei (ビエルタン)

ランチ 50 Lei (シギショアラ)

 

※ 1 Lei (ルーマニア レイ) = 約 30 円

 

 

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