ルーマニア鉄道の旅、ブラショフ散歩 | * たびばな * 旅好き女子のあちこち歩き

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主に鉄道でヨーロッパ34カ国、世界57か国をぐるぐると駆け回り、とにかく歩き回った、充実した旅の記録です。いろんな人に出会ったり、いろんなものを食べたり、旅のワクワクを少しでもおすそ分けできれば嬉しいです。持ち物やルート、予算についても情報いっぱい。

2009年 8月 3日。

 

昨日の夜は、ホテルの部屋に入って 「ちょっと休憩」 のつもりでベッドに仰向けにポンと寝っころがって、気がついたら、もう、夜 11時をまわってしまっていました。時差ボケもあるし、暑さで疲れてもいたし。

 

それで、夕食も取らず、そのまま寝てしまいました。

 

泊まったホテル Bella Musica は、朝食付だったので、翌朝は早めに起きて朝食を取って、午前中、ブラショフの町を歩いて回ることに。

 

 

 

ここブラショフは、ルーマニア 第二の都市。

街自体はそれほど大きくないのですが、トランシルヴァニア観光の要所ともあって、観光客も多く、活気にあふれていました。ブカレストに比べると、ずっと明るくて開放的なイメージ。

 

 

 

お店のならぶ通りには、大きなパラソルを張ったオープンエアのカフェが延々と続きます。

 

小高い丘の上には、「BRASOV」 の文字まで!

 

 

 

街のみどころは、大きく 2つ。

 

中心にある大きな広場と旧市庁舎、そして、広場の奥にそびえる、黒くて大きな、その名も 「黒の教会」 です。

 

 

 
黒の教会は全貌を写真に撮影しにくいのですが、写真の奥に見えるのがそれ。
 
 


17世紀にハプスブルク軍の攻撃にあって外壁が黒こげになったことから、「黒の教会」 と呼ばれるようになったんだそうです。

 

 

内部の壁にはなぜかところ狭しとトルコじゅうたんが飾られていて、なんだか不思議な空間でした。

 


 

 

さて、ブラショフの街は大きく分けて 2つの地区に分けられているのですが、街の中心部から西に歩いて行った先が 「スケイ地区」 と呼ばれる区域。

 

ここは、ドイツ人移民によってブラショフの街が開かれたとき、先住のルーマニア人たちが移住させられた地区で、街の中心部とは大きな門で分けられて、自由に出入りできなかったんだそうです。

 

今も残るスケイ門。当時は、厳しい検問所でもあったんですね。

 

 

 

スケイ門のあるあたりには、こんな古い別の門 「カトリーヌ門」 も残っていました。

この近くに修道院があったのが、名前の由来だそう。

 


 

4つの尖塔がとても美しい、おとぎの国の入口かのような古い門です。

 


その先、スケイ地区の教区にある 聖ニコラエ教会。

 

 

何度か増築されて、今のようなドイツ風の白い綺麗な教会になっているのですが、もともとは 「スケイ地区」 のルーマニア人たちのための、小さな木造の教会だったんだそう。

 

敷地内には、ルーマニア語で初めて教育がなされたという、ルーマニア最古の学校のあとが残っていて、現在は 「学校博物館」 になっていました。古書などを保存しています。

 

中心部のちょっと華やかな雰囲気とは一転、すごくローカルな雰囲気の 「スケイ地区」。

 

中心部からはゆっくり歩いて 15分くらいかな。


さて、「スケイ地区」 から、再び細い通りを中心部に向かって。

 

 

中心部を突っ切って、反対側の大きな通りへ。大きな公園を背に立っているのは、ブラショフ市役所。
 

市役所の前に立っているのは、ローマ建国の伝説の勇者、狼に育てられた ロムルスとレムスの兄弟の像です。

 

 

そうそう、なんたって、「ルーマニア」 は 「Romania (ロマニア)」、ローマ人の国、ですからね。

 

もともとはローマ帝国の領土だった場所。東ヨーロッパの中で唯一、ローマの足跡が言葉に残っている国です。(ルーマニア語はスラブ系ではなく、ラテン系の言葉)。

 

この市庁舎の建つ大きな通り 「エロイロール通り」 の北側はバスターミナルになっていて、ここからブラショフの駅に出ることができます。

 

というわけで、荷物を取りに行って、次の町へ移動すべく、バスに乗って駅へ向かいました。

 

 

 

すごくローカルな雰囲気のブラショフ駅。

 

 


昨日同様、鉄道線路の点検でダイヤは大幅に乱れている様子。

かなりの人数が、ホームやロビーで、ベンチやあらゆる段差に腰をおろしています。

 

 

ちなみに、今回もわたしの旅の大事な仲間、トマス・クック氏 こと 「トマス・クック ヨーロッパ鉄道時刻表」 にお供をしてもらっていたのですが、今回、初めて、トマス・クック氏が役に立ちませんでした。最新版を持参していたというのに、時刻表が、ちょっと違っていたのです。

 

 

 

レールの点検のせいなのか、「トマス・クック」 の情報が古いか、間違っていたのか。乗ろうと思っていた 「シビウ Sibiu」 という街への便は、あろうことか 2時間後です。

 

途方にくれていたら、「シギショアラ Sighisoara」 ゆきの列車が 45分後に来ることがわかったので、一度購入した 「シビウ」 ゆきのチケットを払い戻して、「シギショアラ」 行きを買いなおしました。

 

どのみち行こうと思っていた街なので、結果オーライ。

 


というわけで、待ち時間の45分の間に、ホームに隣接したカンティーンで、ランチをとることに。

 

 

ルーマニアはミートボールがわりと有名なので、マッシュポテトとミートボールをオーダー。緑茶 (レモン味の、ちょっと甘い砂糖入りのアイスティー風) のボトルと合わせて、 300円くらい。

 

まあ、安いです。

 

 

さて、50分遅れで やっとこさ来た列車に乗車し、指定されたコンパートメントへ。

いかにもルーマニアの田舎の女の子といった美人 3人姉妹と同室で、見ていて飽きなくはあるのだけれど、クーラーなんかないから、窓を開けても、とにかく暑い。

 

そこで、乗っていた時間の半分以上は、廊下に出て、開いた窓から入る風を受けながら、外を眺めて過ごしていました。(同じように大勢が廊下に出ていた)。

 

 

 


ルーマニアでは、ちょっと街から離れると、馬に乗ったり、馬車に乗ったりしている農夫の姿をよく見ました。農作業 (干し草をかき集めて運ぶなど) に使われているも、トラックじゃなくて、荷馬車なんだよね。なんだかね、軽くカルチャーショックというか、タイムスリップした感覚。

 

 


「いま、本当に、異国にいるんだな」 という感覚を肌で感じたのが、この、荷馬車を見たとき。

 

そんななか、列車は16時ごろ、やっとこさ シギショアラ の町に到着しました。

 

 

 

今日は、ドラキュラ伯爵の生まれた町、ここ シギショアラの町に一泊します。

 

 

 


 

ブラショフ Brasov 13.40 - 16.00 Sighisoara シギショアラ (2.5h)

ルーマニア国鉄

 

 


 

黒の教会入場料 4 Lei (黒の教会)

路線バス 2.2 Lei (ブラショフ)

ポストカード 6 Lei (街のキオスク)

切手 12 Lei (ブラショフ郵便局)

ランチ 11 Lei (ブラショフ駅)

ネスティーピーチ味 4 Lei (ブラショフ駅)

ブラショフ = シギショアラ 鉄道運賃 27 Lei (ブラショフ駅)

 

※ 1 Lei (ルーマニア レイ) = 約 30 円

 

 

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