ドイツ、ハンザ同盟都市 リューベック | * たびばな * 旅好き女子のあちこち歩き

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主に鉄道でヨーロッパ34カ国、世界57か国をぐるぐると駆け回り、とにかく歩き回った、充実した旅の記録です。いろんな人に出会ったり、いろんなものを食べたり、旅のワクワクを少しでもおすそ分けできれば嬉しいです。持ち物やルート、予算についても情報いっぱい。

2009年 3月 17日。

 

昨日の夜、ベルンを後にして、バーゼルからスイスを発ったのですが…

 

実は、バーゼルからドイツまでの夜行列車に、寝台がありませんでした。クシェットすらない、普通の座席のみの列車だったんです。

 

 

これは大誤算!!

 

それを知ったのがベルンの駅だったので、「ベルンにもう一泊して翌朝発つべきか?」 と、かなり迷ったのですが、そうすると、コペンハーゲンまで、一日つぶして移動することになります。

 

だったら、今夜のうちに、夜行で北上してしまいたい!


夜中はガラガラなので座席に横になって寝ていたんですが、ずっとだましだまししてきた体調が、イッキに悪化。

 

カーっと高熱が出てきてしまいました。


本当はドイツ北部の町 ブレーメンで下車して、ブレーメンの町を歩くつもりでいたんだけれど、もう、体がきつくてきつくて、降りる元気が出なくて。

結局、ハンブルクまで来てしまいました。

 

 

 

 

とりあえず、列車から体と荷物を引きずり降ろして、ハンブルク駅構内のドラッグストアに駆け込み (日本から持参したカゼ薬は飲みきってしまっていたので)、まずは薬を購入。

 

 

症状を話すと、解熱作用のあるカゼ薬と、セキ止めのドロップを出してくれました。

 

ああ、助かった、これでなんとかなるはず!

よし、薬を飲もう。

 

…でも、まずは、何か食べなくては。

 

なんでもいい… でも、せっかくハンブルクにいるんだから、ハンバーグ食べたい じゃないですか!!


ということで、(熱があるくせに) 駅構内のお店を物色してまわったところ (今考えても、どこまでバカなんだわたしは、という感じですが)、ハンバーグが食べれるようなお店は見つからず。

 

別にハンバーグって、ハンブルク名物ってわけじゃないんですよね、たしか。

 


結局、もう体も限界なので、ハンバーグ風のものがはさんであるサンドウィッチでお茶を濁し、いつまでも駅にいるわけにもいかないので、移動を決意。

 

 

ブレーメンに戻ることも考えましたが、電車の時間の都合で断念。


思いついたのは、ハンブルクからも程近い、世界遺産の町、ハンザ都市リューベック。

 

ここなら、コペンハーゲンに行く途中の駅なので、時間的にもバッチリ。ハンブルクからは列車で 45分の距離です。

 

そこで、次の電車に乗って、リューベックへ。

電車の中では、薬を飲んで、ひたすらせき止めドロップをなめて、なんとか、リューベック着。

 

 

荷物をひっぱり降ろして コインロッカーに預けると、コペンハーゲン行きの列車のチケットを購入してから、町歩きへ。

 

おお、めちゃくちゃいい天気です。

熱に浮かされて涙目のわたしには、少々眩しすぎるくらい。

 

町の入口、ホルステン門の横を通って、旧市街へ。

 

 


駅の周辺はわりと普通の町並みなのですが、ホルステン門のあたりから町の景色が一変して、突如、古い街並みが広がります。

 

背景の青い空とあいまって、なんだかとても異次元な感じがしました。


 

中世の時代、北海・バルト海交易で独占的な地位を築いたハンザ同盟の盟主で、「バルト海の女王」 と呼ばれたリューベック。ハンザ商人たちは、北海・バルト海沿岸を中心にいくつもハンザ同盟都市を増やし、貿易の拠点としてきました。

(今回訪れたバルト三国の タリンリーガカウナス 、ポーランドの クラクフ もそのひとつ)。

 

ノルウェーの ベルゲン に商館を建てて北海の海産物で大きな利益を得たり、ベルギーの ブルージュ を通じてフランドルの織物を流通させたりと、ヨーロッパで広く活躍したハンザ商人たち。一時は200もの同盟都市を誇っていましたが、16世紀の大航海時代にはいって勢力が衰え、それと同時にリューベックも衰退してしまったんだとか。


マルクト広場に出ました。

2つの尖塔を持つ教会は、バッハもここのパイプオルガンを聴きによく訪れていたというマリエン教会。

 

 


黒い建物は市庁舎です。この堂々たる風格に、ハンザ都市の栄えていた時代のリューベックを垣間見ることができます。(内部の見学もできるのですが、今日のわたしには体力的にムリでした)。

 

 


マリエン教会の尖塔は、真っ赤な赤レンガの町並みのいたるところから見えました。

 

 

 

 

 町には運河が張り巡らされ、かつてたくさんの商船が行きかった時代を思わせます。
 


 

 (死に体で) 町をぐるりとまわって、駅に戻ってきました。
 

列車の時間まではまだ時間があったのですが、とにかく座りたくて…

駅のカフェでコーヒーを飲んで、列車を待ち、コペンハーゲン行きの列車に乗り込みました。


 

 


 

バーゼル Basel 23.26 - 10.12 Hamburg ハンブルク (10.5h)

ハンブルク Hamburg 11.05 - 11.50 Luebeck リューベック (1h)
DB ドイツ国鉄



 

 

「ハムレット」

シェイクスピア

岩波文庫

 

 


 

かぜ薬とせき止めドロップ € 13 (ハンブルク駅)

コーヒーとパン € 4.45 (ハンブルク駅のベーカリー)

コーヒー € 3 (リューベック駅)

コインロッカー € 5 (リューベック駅)

バーゼル = ハンブルク間の列車運賃 : スイス・パス、ジャーマン・オーストリア・レイルパス併用 + 5 SFR

ハンブルク = リューベック間の列車運賃 : ジャーマン・オーストリア・レイルパス利用

リューベック = コペンハーゲン間列車運賃 : ジャーマン・オーストリア・レイルパス + € 39.80

 

※ € 1 (ユーロ) = 約 119 円

 

 

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