スペイン シーズンオフのマジョルカ島

2004年 1月 25日。 当時イギリスに住んでいたのですが、薄暗いロンドンの冬にうんざりしていたわたしは、とにかく日の光の強い場所、ここより暖かい、明るい場所へ行きたい、と、突如スペイン行きを決意。 スペインの主要都市はこれまでにもいろいろと回っているので、今回はリゾート島マヨルカ（英語ではマジョルカ）へ行ってみることにしました。   出発の朝は早かった！ 朝4時半（！）に家を出て、ナイトバス、空港バスなどを乗り継ぎ、7時半に ルートン空港着。（遠すぎ！） チェックイン後、朝食を取り、9時半の Easyjet 便に。すごく小さい飛行機にタラップを使って乗りこむと、座席は早いもの順です。 あとは、読書してたら3時間であっという間にスペイン。   12時半、マジョルカ着。バスにてパルマ市内へ。 運転手さんにホテルの場所を伝えて、降りるタイミングを教えてもらいました。 降りてみて、「さて、ホテルはどこだろ？」 と思ってたら、運転手のおじさんが窓越しに 「こっちに行って、こう曲がる！」 的な動作をしながらブーッと去っていったので、ほほえましいな、嬉しいな、やっぱスペインはイギリスと違ってみな親切だ、とか思いながら、そのとおりに歩いてみたんですが、どうも見つからない。 日が高く、結構暑い。 コートを脱いで、その辺の店で聞いて、言われたとおり坂を上ってみる。そしてまた、そのあたりで聞く。   とにかくみんな英語を解さないから、ホテル名を紙に書く。 「ああ、そのホテルならこっちだ」 という感じで親切に手振りで教えてくれるので、そっちへ歩く。 見つからない。また聞く。またさっきの場所に戻る…の繰り返しで、約1時間半。   でっかい荷物もったまま！   みんな親切で、たくさん人が集まって 「ああでもない、こうでもない」 と相談しながら一生懸命教えてくれるんだけど、「知らなくても教えようとしてくれる」 のがスペインの親切。 それでも、やっとのことでホテルに到着。 シーズンオフのホテルは、なんだかしんと静かでさみしい感じだけど、さすが、テラスから見る景色はとってもきれい。   山の上に見えるのは古いお城。明日行ってみよう。   少し休憩してから、ぶらぶら歩いてパルマ市街の中心部に。 旧市街地には堂々たる大聖堂がそびえていて、かなり圧倒的。   内部の祭壇には、ガウディが作ったという珍しい鉄製の天蓋飾りがあるんだそう。 なんですが、お目当てだった大聖堂は、補修工事のためクローズ。 さすがシーズンオフ。がっかりです。 その後は、地図も持たず、目的もなくひたすら旧市街を歩き回っていると、アラブ時代のお風呂とかいう遺跡があるらしいことを発見。   なぜかお風呂の遺跡好きのわたしは、さっそく見に行ってみたのですが…   やっと見つけたアラブのお風呂は、意外と何てことなかったです。 かなり地味な感じで、観光客も、わたしだけ。 なのでまた、とにかく歩く。 どこかに出れば、なにか面白いことがあるんじゃないかと思って。   だけど、シーズンオフのリゾート地は、寂しいくらい静かで涼しい場所。 お店もカフェも閉まってるし、夏に向けて、どこもここも工事中です。   人もまばらで、昼間はあたたかかった空気も、夕方にはかなり冷え込んで来ました。 でも、空の色や街の空気がロンドンとは全然違ってて、なんともいえない寂しさをたたえた青で、写真を撮るのは楽しかったな。   港をぐるりと回って、ホテルに戻りました。   ところが、早朝に起床したのと、歩きつかれたのとで、夕方6時ごろ、ひと休みのつもりが、いつの間にか寝入ってしまいました。 結果、夜11時ごろ、パッチリと目が覚めてしまうと、今度は眠れなくなってしまいました。 持ってきたペーパーバックを開き、しばし読書。 そろそろ眠くなったなーという3時ごろ、またゴソゴソとふとんにもぐりこむのでした。   わたしの旅も、なんだかオフビート。 シーズンオフな感じです。   ロンドン London 9.30 - 12.55 Parma de Mallorca マジョルカ島 （Easyjet） 往復で約 ￡44 The Terramar （バス・トイレ付 シングルルーム） 1泊 27 ユーロ 「Man and Wife」 Tony Parsons