【読了】古市憲寿『だから日本はズレている』 | みかりんのThink different

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「オジサン」が作ってきた日本、


「オジサン」が、よく分からってないのに、よく分からないからこそ期待を抱くソーシャルメディア。





「オジサン」がやってること、「オジサン」的感覚に


「いや、それ変でしょ」と小気味よくツッコんでいく、「若者」代表としての古市さん。






憲法改正案がJ-POP歌詞の劣化コピーみたいだとか、

人気就職先ランキングは流行だとか、

ドラム型洗濯機は衣服をバシバシと叩きつけるからすぐに傷む、とかね。





内容には同意できるところが多かったです。


特にオリンピック東京招致 最終選考での

猪瀬元東京都知事の「ダイナミック」なプレゼンは


「ぷっ」って思った人も少なくないはず。






ただ、読後感としては、

古市さんの文句を延々と聞かされたなぁっていう感じです。






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ひとつ、私が補足したいなぁと思ってることがあって。



「テクノロジー」だけで未来は来ないというテーマのところで

誰も欲しがっていない製品がどうしてこんなに開発されているのかという問いがある。



例えばスマート家電とか、30万円以上する洗濯機とか、

シャープのココロエンジン搭載掃除機、

富士通のナノイーが出てくるパソコン。



それに対して、理由はこう説明されている。


家電のコモディティ化(均質化)だと。



「冷蔵庫、洗濯機、デジカメなど多くの家電の基本性能は

とっくに技術的に成熟してしまった」

から

「商品ごとの「性能」の差が」なくなってしまった。



「そんなコモディティ化した業界では、

価格競争が始まってしまう。

性能がどんぐりの背くらべなので、「値段が安い」ということでしか

優位性が打ち出せなくなってしまうからだ。」


「しかしこれでは安い人件費をふんだんに使える新興国のメーカーに

太刀打ちできない。


そこで、日本の家電メーカーは頑張ってなんとか付加価値をつけようとする。」



だから、付随的な機能ばかりが増えていき

不要な機能に高いお金を払って買わなければいけない家電製品が

どんどん開発されているのだと。






私は、日本の家電製品がどんどんガラパゴス化する理由は

もうひとつある
と思っている。




それは


膨大な数の各メーカー勤務研究員の存在である。






各メーカーには

家電の開発にあたり技術的な研究を行っている研究員がいる。



その人たちをクビにできないから、

こうやって延々と「それ、いるの?」と誰もが疑問に思う

最先端の付随機能がついた家電が開発されるのである。








日本の企業文化的に


「研究員のみなさん、

もう必要な機能に関する技術はパーフェクトになりましたので

解雇させて頂きます!

ありがとうございました!!!」


というわけにはいかない。





技術研究員に仕事を与えなければならず

その結果、日本の家電はどんどんガラパゴス化していく。





付加価値なんかつけなくても、

「日本製」であることが十分価値になるから、

基本的な機能だけをつけた家電を

安く売ってくれればいいのに。



だって、日本製の10万円の冷蔵庫と

中国製の6万円の冷蔵庫が並んでて

機能が全く同じだとしても


私は日本製の冷蔵庫を選ぶと思いますよ。



だって、中国製のものって、すぐ壊れそうだし。