「クラフトマンシップの文化」を深掘りする-その19「模倣から始めて良いか?」 | 問題意識の教材化(MIK)ブログ

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今の「学び」を「〇〇のため」で終わらせずに、「〇〇とともに」にしていくために、問題意識を教材化して、日本の教育システムで閉ざされたものを開き続けます。



今日の一日一読は第3章の続きで「モデル」です。ここでの「モデル」とは優れた作品を作っていくにあたっての見本となるもののことを指します。


バーガー氏の場合、もともと大工の見習いをやっていただけあって、言葉での説明よりも、親方が実際に作ったものを見て学ぶことを重視されていました。


このような教育方法はアメリカよりも日本の方が本来的に慣れていて、優れた経験値を蓄積してきたと思われます。


もちろん、模倣を重視して真似ることばかりしていると創造性が生まれにくいのではないかという危惧はあると思いますが、それこそ日本で言う「守破離」の精神が重要になってくるはずです。


教育現場で代々にわたって、先輩の作品を後輩が見て学び、そして次の後輩へと受け継いでいくプロセスは、本当に「生きた学び」になると実感できました。


日本の文化こそ、実際は世界に類をみないものであるはずなのに、その継承プロセスが学校教育から外されてしまっているという事態こそ危惧すべきだと感じています。