今日の一日一読は第5章の続きで「父親との確執のなかで基礎体力を鍛え上げる―――ベートーヴェン」までです。今回、著者が取り上げた「人生の試練に耐えることのできる基礎体力」というものは間違いなくあると感じましたが、その代表格としてベートーヴェンを取り上げるのはいかがなものかと思いました。
というのも、ベートーヴェンは耳が聞こえなくなるし、小さい頃から父親の暴力に悩まされたりして苦難の連続の人生でしたが、ずっと音楽家として生きようとし続けた結果、直面し続けた苦難という特殊なケースだったからです。
もちろん、決して諦めないことは重要ですが、誰もが選べる選択肢であるとは到底思えません。音楽家として耳が聞こえなくなったら、他の領域で活躍できる可能性を模索するのも一つの手だと考えられるからです。
ベートーヴェンの生き様は後世の人たちにどのような影響を及ぼすかを考えた時に、「ベートーヴェンがやれた」ことを理由に他の選択肢を無くすことを正当化させすぎないことはかなり重要だと感じています。