『道の文化』を深掘る-その15「日本文化は道の文化」 | 問題意識の教材化(MIK)ブログ

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昨日の一読は山田宗睦先生の「道の文化」の続きで「柳田国男の言葉」です。短い文章でしたが、内容的に大事なことが書かれてありました。


山田先生は柳田国男氏が「娘婿である堀一郎さんから、先生は長い年月をかけて、民俗学の研究に打ち込んでこられたけれども、その結果、日本についてどういう結論に到達しましたか」(37ページ)という質問を受けた答えを取り上げていました。


その答えを要約すると、日本列島のどのような離島であっても「文化が均霑(きんてん)している」(38ページ)ということのようです。「均霑しているというのは、つまり、どこかに片寄ってあるのではなくて、どの島をとっても、文化というものが同じ水準でずっと普及している、根づいているということ」(同上)を意味しています。


言われてみれば、南北に広がる島国として、気候の違いはあっても、文化のレベルは隔たっていないという点は日本の特徴だと思いました。山田先生はそんな日本文化を「道の束」(同上)のようなものだと捉えられると主張し、「道の文化」のゆえんを明らかにしていました。