二人と孤児院へ戻ると、他の子供たちも寄ってきて
泣いてしまう子や怒る子、信じてたという子など様々だった。
マイルも少し怒っていたようだがすぐに笑顔になって
迎え入れてくれた。
ルークは子供たちにあったことを話してあげた。
始めは警備兵のひどい振る舞いに怒る子や悲しむ子がいた。
自分もそうであったが、元々いた村が襲われた子も多くいたため
マイルがこういった話は余り聞かせないようにしている。
それでもルークは聞かせたかった。
その後の自分が心を奪われた青年の話を・・・
全て話し終わる頃にはかなり遅い時間になっていた。
いつもなら子供たちは寝ている時間帯である。
眠そうにしている子もいたが
多くが話しに引き込まれその青年のことを憧れるように
子供同士で話している。
そこにマイルがやってきて
「ほらほらもう遅い時間だから寝なさい。」
優しく子供たちを部屋へ連れて行く。
みんなを部屋から出すとマイルは振り返り手招きをする。
ルークは呼ばれるがままついて行くと
マイルの寝室の前で急にマイルが立ち止まった。
どうしたんですかと聞こうと手を伸ばすと
急に腕を掴れ、部屋に押し込まれる。
ルークだけを扉の中にいれ、マイルは外から鍵をかけた。
「何をするんですか!!」
ドンドンと大きな音をたて、驚きと戸惑いを混じらせながら問い詰める。
「彼らに会ったんだろ?」
いつもとは違う真剣な声が扉の向こうから聞こえてくる。
「この後会うことも知っている。」
ルークは少しゾクッとした。しかし聞かずにはいられない。
「だったら何故?」
「だからだよ!!」
真剣な声は少し怒りを混じらせた声に変わった。
少し間を空けて、ふぅっという息を吐く音が聞こえた。
「声を荒げてすまなかったね。でもわかって欲しい。私は君に戦って欲しくない。出来ればずっとここで弟や妹たちと暮らして欲しいんだ。」
いつもの優しい声に戻った。
「君がこれから会う二人は君同様に力を持っている。そして君の力はそれらを凌ぐ物なんだ。だから彼らは君の力を使い戦いを進めるつもりなんだよ。」
ルークはまた少しだけ震える。
始めはマイルが知っていることに怖さを感じたが
これから会う二人が自分の力を利用しようとしていることに・・・
「だから少し強引ではあったけどこんなことをしたんだ。これから来る二人には私から話しておくから心配しないでいいんだよ。」
その言葉を残し扉から気配が遠ざかるのを感じた。
俯き、様々なことを考えているルーク・・・
気がつくと胸の辺りが少し光っている。
「ガルーダ?」
声をかけると光はルークを包み込んでいった。
続く