真実の最後を知った二人は言葉を失う。
「わかっただろう。これがこの先の彼の運命なんだよ。そんな中に彼を行かせる訳には行かないんだ。確かに力を持つ彼は再び革命を成功させるだろう。しかしその最後が同じになってしまうのなら、このまま平穏の中で生きる方がどれだけ幸せだろうか…」
「違う!!」
突然の声に三人は振り返る。
そこには息を少し弾ませたルークがいた。
「ルーク君何故ここに…」
「マイルさん、英雄王の話は聞きました。それでも彼は戦ったことを悔やんでいませんでした。俺も同じです。たとえ最後が同じであっても、苦しむ人を見過ごすことはやっぱり俺には出来ない。俺もまた、英雄王なのだから。」
「しかし私は…」
「マイルさんは、いや隠者は全てを知っている。だからこそ俺を助けてくれようとしました。本当に嬉しいです。でも俺はみんなが幸せになって欲しいんです。確かに英雄王の命は力を恐れた民によって奪われます。それでも彼は最高の笑顔を、そして勇気をくれました。だから行きます。彼らと共に。」
その眼差しは決意に満ち、ゆるぎないものだった。
ルーザルは煙草に火をつけ、一息つく。
「これほどの決意は曲げられないわね。行きましょうルーザル。」
「だな。」
二人は背を向け歩き出す。
「明日迎えに来る。それまでに別れを済ませておけよ。」
一言残し、闇の中へと消えていった。
「マイルさん…」
ルークの目はマイルに向けられている。
少し時間が経ち、すっと顔を上げる。
その顔にはいつもの笑顔が戻っている。
「家に戻ろうか。少し眠ろう。」
ゆっくりとルークに近づき、肩を抱く。
その優しさ溢れる手に、ルークは涙がこぼれた。
はい、と返事をして、二人は家の中へ戻っていった。
続く